国内DC建設投資、2023年は16.4%増の3222億円に–ハイパースケールDCの増設需要が継続
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IDC Japanは8月22日、国内データセンター(DC)事業者の投資予測を発表した。これによると、国内DCの新設/増設に対する投資は、2023年に前年比16.4%増の3222億円となる見込みという。
また、2024年は2023年から約1.55倍の拡大となり、5000億円を超えると予測。2024~2027年にかけても毎年5000億円を超える投資規模が継続すると見ている。IDCによると、これはクラウドサービス向けハイパースケールDCの増設需要が、東京・大阪の郊外で拡大する傾向が継続しているためという。
東京郊外では、以前からDC建設が進められている千葉県以外に、東京西部における建設が増えている。大阪郊外では、京都府でもハイパースケールDCの建設が進められている。こうした建設需要を見込んで不動産投資マネーが流入しており、DCファシリティー(建物、設備)市場に新規参入する企業も増えているとのこと。
さらに、建設業界全般にわたる人手不足や、世界的なインフレや原材料の価格によって、DC建設コストが上昇していることも、建設投資額を増大させる要因となっている。IDC Japan Software & Services リサーチマネージャーの伊藤未明氏は「クラウドサービス市場の高成長率を考慮すると、建設コスト上昇によってDC投資意欲が縮小するとは考えられない。建設部材や設備機器の納期遅れの影響により、建設プロジェクトが遅れることはあるにしても、建設投資そのものを取りやめるといった事態にはならないだろう」と分析する。