三洋化成工業、構想2年で国内6社のERPを「SAP S/4HANA」に刷新
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機能化学品メーカーの三洋化成工業は、20年以上運用した基幹システムを「SAP S/4HANA」に刷新し、2023年4月に国内6社で本番稼働を開始した。構想から2年3カ月の短期で実現したといい、これを支援したNTTデータ グローバルソリューションズ(NTTデータ GSL)が発表した。
今回のERPの刷新は、旧基幹システムのホストコンピューターの保守が2024年に終了することによるもので、2021年1月に構想策定に着手した。旧基幹システムは2002年に構築されたもので、20年以上の運用において多くの部分がブラックボックス化していたという。
移行プロジェクトでは、(1)環境変化に柔軟に対応できるシステムであること、(2)「柔軟で多様な働き方」を支えるシステムであること、(3)基幹業務システム再構築の実現によりデジタル技術を活用した競争力を確保すること――を目的とし、業務の標準化とスリム化の徹底、ERPと連携する外部システムやクラウドサービスの積極的な活用、ペーパーレス化、テレワークへの対応などを目指した。
移行プロジェクトの支援先にNTTデータ GSLを選定したのは、海外拠点がある化学品メーカーでの「SAP S/4HANA」案件において同社が多くの実績を持つからだったという。
移行プロジェクトにおいてNTTデータ GSLは、SAPが推奨する「Fit to Standard」のアプローチをベースとして、アドオン(機能を拡張するための独自モジュール)の開発を極小にしながらシステムを構築したとのこと。ERPの適用範囲は、三洋化成工業の全業務領域にわたることから、SAP S/4HANAでは財務会計、管理会計、販売物流管理、購買管理、生産管理、品質管理などのコアモジュールに加えて、複合倉庫の在庫管理ソリューション「SAP Extended Warehouse Management」(SAP EWM)を利用した倉庫の棚番管理も実現した。
また、ワークフローの基盤にはNTTデータ・イントラマートの「intra-mart」、ペーパーレス化では、ウイングアーク1stの「SVF」「invoiceAgent文書管理」「invoiceAgent TransPrint電子取引」などをERPと連携させている。