パナソニックEW、サプライチェーン体制のレジリエンス強化にリスク管理サービスを導入
今回は「パナソニックEW、サプライチェーン体制のレジリエンス強化にリスク管理サービスを導入」についてご紹介します。
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パナソニック エレクトリックワークス(パナソニックEW)は8月30日、富士通が提供するサプライチェーンリスク管理サービスを導入したと発表した。パナソニックEWは、電設資材の全製品を支えるサプライチェーン体制のさらなるレジリエンス強化を目的に同サービスを2021年7月に導入し、これをベースにパナソニックEW独自の運用手法「ES-Resi.」として確立させた。
その後、ES-Resi.を全社へ展開し、有事における情報収集力の向上や、デベロッパーやハウスメーカーなど各業界の顧客との情報連携の強化、サプライチェーン上に潜む災害リスクの顕在化による事前対策に取り組んでいる。富士通はこれまでの導入実績で培ったノウハウと知見を生かし、ES-Resi.の定着化を支援した。
ES-Resi.は、事前にサプライヤーの供給体制におけるリスクを洗い出し、自然災害やサプライヤー側の事故など予測不能な事象に起因した部品調達の影響度合いを把握できる。これにより、有事におけるサプライヤーの被災状況を迅速に把握し、生産計画の見直しや代替調達の検討ができるほか、自社のリスク対策状況を全社で一元的に可視化できるという。
また震度5強以上の大規模地震や、大雨警戒警報レベル4以上の気象庁データを自動的に取り込み、警戒対象地域のサプライヤー拠点を地図上で表示し、影響のある調達部品や発注元情報を把握することが可能だ。
さらにこれらの情報をビジネスコミュニケーションツール「Microsoft Teams」のチャット機能を活用して、パナソニックEWの経営層を含む全社関係者での迅速な影響把握と対策アクションの促進を実現する。加えて同社のサプライチェーンに影響を及ぼすグローバルな災害情報をリアルタイムに災害アラートとしてチャットを活用し、国内と同じ水準で展開する。
そのほか、全社規模のリスク対策状況に関する可視化では、商品カテゴリーごとに重要品目を選定し、そのリスク対策状況を全拠点が共有サプライチェーンツリーで事前登録することを重要業績評価指標(KPI)に設定する。これにより、全社規模のリスク対策状況を一元的に可視化でき、リスク管理運用を全社で標準化することで、主力商品のサプライチェーンの強靱(きょうじん)化を実現できるとしている。
これまでパナソニックEWのサプライチェーンリスク管理は、国内17拠点および海外7拠点の各拠点単位でそれぞれ運用していた。そのため、災害発生時に影響を受けた部品や製品、顧客に関する情報を把握し全社としての対策アクションを立案するまでに時間を要するケースもあったという。
同社は、サプライチェーンマネジメントを強靱にすることで、同社が提供する電設資材製品を安定的に供給できるようになり、デベロッパーやハウスメーカーなどの顧客からの信頼性を大幅に向上できたとしている。