「攻めのDX」の実現で注目される「Platform Engineering」とは

今回は「「攻めのDX」の実現で注目される「Platform Engineering」とは」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 エーピーコミュニケーションズは9月14日、「Platform Engineering」に関する報道機関向け説明会を開催した。

 Platform Engineeringとは、「IT人材不足問題の解消やエンジニアの働き方改革、攻めのDX推進などの課題解決に寄与する」とされる考え方。海外では2022年にPlatform Engineeringをテーマとしたカンファレンスが開催され、初回にもかかわらず6000人以上の参加者を集めるなど注目が高まっている。国内でも2023年3月にクラウドネイティブイノベーターズ協会が「Platform Engineering Meetup」というコミュニティーを発足させている。

 同社はクラウドネイティブイノベーターズ協会とPlatform Engineering Meetupに賛同・協力している立場であり、Platform Engineeringの認知度向上を目指している。

 取締役 兼 Azureコンテナソリューション事業部長の上林太洋氏は、Platform Engineeringが注目を集める背景について、クラウドネイティブアプリケーションの開発などでDevOpsの考え方が標準的にとりいれられるようになった一方、アプリケーションの開発と運用をカバーし、迅速に改善を繰り返していくことが求められるDevOpsチームを事業成長に合わせて拡大していくことは人材確保の観点から極めて困難であると指摘。その上で、「Platform Engineeringはこの拡大の壁を克服する概念と具体的なプラクティスとして期待されている」とした。

 同氏はまた、日本企業の課題として「ビジネスモデルのデジタル変革、いわゆる『攻めのDX』の推進で遅れをとっている。こうした企業にこそPlatform Engineeringが必要だが、むしろテック企業側で採用が進んでおり、格差がさらに拡大している現状がある」とも指摘した。さらに、日本企業においても「攻めのITへのシフト」「DXスキルのシフト」が行われる必要がある一方、少子高齢化などからIT人材の絶対数が少ない日本でこうした転換を実施していくのは困難な現状があるという。

 Platform Engineeringでは、「自動化されたインフラストラクチャー運用によるセルフサービス機能を提供することで開発者の体験と生産性を向上させ、製品チームによる顧客価値提供の加速が期待できる」という。

 従来のDevOpsのスタイルでは、開発チームを支えるインフラチームにスキルの高い人材を多数配置する必要があり、その確保が困難だったが、Platform Enginneringでは、インフラチームをハブとする代わりに開発者ポータルなどを導入して開発者支援を可能な限りセルフサービス化する。さらに、従来のインフラチームに代わって編成されるPlatformチームは開発者ポータルで必要とされるプロダクトの開発を担当し、個々の開発チームのサポートから解放されるため、負荷軽減や生産性向上が見込めるという。

 上林氏は「高度なスキルが求められる開発者が最終顧客に向き合えるよう、インフラや技術の提供だけでなく、『開発者体験』や『リスクを抑えた素早いリリース』を提供するのがPlatform Engineeringの考え」だとした上で、「ただの標準化ではなく、状況に合わせたテンプレート化・ドキュメント化などは現在急速に発展しているOpenAIなどの大規模言語モデル(LLM)との相性も良いと考えられる。既にAIを利用した機能なども提供され始めており、今後加速度的に発展する可能性もある」という。

 同社は、国内でのPlatform Engineering推進のための取り組みを強化しており、その一環として開発者ポータルを構築するオープンソースソフトウェア「Backstage」を試用するための支援ソフト「ちょこっとBackstage」を開発し、「GitHub」でオープンソースとして公開することも発表した。

 日本のIT人材不足は繰り返し指摘されており、不足する人材をどうやって育成していくのかはもちろん、少ない人材でも目的を達成できるような自動化や効率化を考えるなど、さまざまな角度から複合的な取り組みを行っていくことが求められる。Platform Engineeringへの取り組みも、IT人材不足の解消に寄与することが期待される。

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