オラクル、「Java 21」をリリース–最新の長期サポートバージョンに
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Oracleは米国時間9月19日、「Java」プラットフォームの最新版「Java 21」をリリースした。今回は長期サポート(LTS)版となり、2018年9月にリリースしたJava 11の長期サポート期間を少なくとも2032年1月まで延長することも発表した。
日本のメディア向けに説明したJava Developer Relations担当バイスプレジデントのChad Arimura氏によれば、Java 21では、「JDK Enhancement Proposals」(JEPs)に基づいてプレビューを含む15の主要なアップデートと、数千もの安定性や信頼性、セキュリティの改良が反映されている。
Java言語を改善する「Project Amber」では、第3段階プレビューのレコードパターン(JEP440)においてパターンマッチングの拡張によるレコードクラスのインスタンス分解を可能とし、ネストされたパターンの追加で、開発者がパターンマッチングの適用対象をより高度で構成可能なデータクエリーに広げられるにしている。また、Switch向けパターンマッチング(JEP441)で、caseラベルでのパターン表示を可能とし、switchの式と文の表現力や適用範囲が拡張されるとする。
また、プレビューとして追加された無名パターンと変数(JEP443)は、コンポーネントの名前やタイプを指定することなく無名のパターンをレコードコンポーネントと照合できるようにして、レコードパターンの可読性とコードの保守性が向上させ、開発プロセスの簡素化に貢献するという。
同じくプレビューの無名クラスとインスタンスメインメソッド(JEP445)は、通常のJavaプログラムのコンパイル・実行ツールで、学生といったJava開発の初心者向けプログラムをコンパイル、実行できるようにする。「開発初心者にとっても必要最低限のものだけで容易に『Hallo World』を開始できる」(Arimura氏)
このほかに、並列処理関連の「Project Loom」では、仮想スレッド(JEP444)が標準機能になり、並列処理のアプリケーションをより効率的に実行できるようになった。
上述のように今回のJava 21は、現在のJavaのリリースサイクルで2年ごととなっているLTSの最新バージョンとなる。Oracleは、Java 21 LTSについて最低でも8年間のサポートを提供するとしており、今回のタイミングでJava 11 LTSのサポート期間も従来の2026年9月から2032年1月までに延長されることになった。
Arimura氏は、「当社としてはLTSを最低8年間サポートする方向で検討しており、ユーザーからも強く要望されていたことを受けてこの方針を決定した」と述べる。これにより各LTSのサポート期限は、Java 8が2030年12月、Java 11が2032年1月、Java 17が2029年9月、Java 21が2031年9月となる。現時点でOracleは、Java 17とJava 21の両方もしくはどちらかについて、現在決定しているサポート期限を延長する可能性があるとしている。