ハイブリッドワークとクラウドの普及でIT部門の責任はさらに重く
今回は「ハイブリッドワークとクラウドの普及でIT部門の責任はさらに重く」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
従業員がハイブリッドワークになり、アプリケーションがクラウドプラットフォームに移行したことで、企業のネットワークも拡大し、IT部門やセキュリティ部門の責任が大きくなっているという。Cloudflareが公開した調査結果で明らかになった。
例えば、ITセキュリティ担当者の52%は、現在はオンサイトで働く従業員とリモートで働く従業員の両方のセキュリティを担当しているが、5年前には担当していなかったと述べている。また46%は、5年前には担当していなかったパブリッククラウドプラットフォームのアプリケーションの管理とセキュリティ確保を担当するようになったと回答していた。
このオンライン調査は、アジア太平洋地域、欧州、北米、中南米のIT意思決定者449人を対象としてForrester Consultingが実施したものだ。
この調査では、回答者の53%が、5年前には業務に含まれていなかったコンプライアンス対応業務の責任を負っていることも分かった。
ITプロフェッショナルは、これらの新しい業務に対応することが難しくなっていると感じており、回答者の30%は、SaaS環境におけるパブリッククラウドプラットフォームとデータの管理とセキュリティは、2020年よりも著しく複雑になったと述べている。
また、ハイブリッドな働き方を支えるためにSaaSベースのアプリケーションの導入が進む中、IT環境やセキュリティ環境を管理しきれなくなっていると答えた回答者も40%近くに上った。
管理しきれなくなった理由として最も多かったのはアプリケーションの総数の急増(66%)で、それに次いで多かったのはアプリケーションのホスティング場所の増加(62%)だった。また、54%はオンプレミスからクラウドへの移行を、49%はハイブリッドワークやリモートワークへの移行を理由として挙げている。
さらに、半数近くの組織でユーザーの数と種類が増加しており、人間だけでなく、機械やサードパーティーのシステムも含まれるようになったことが分かった。従業員の生産性と安全性を確保しながらこうしたビジネス環境を管理する必要があることから、IT部門ではさまざまな課題が発生している。
回答者の44%は、最重要課題としてチームの生産性を向上または維持することの難しさを、また別の44%は、拡大し続ける攻撃対象領域のセキュリティ確保を課題として挙げていた。
Cloudflareのシニアバイスプレジデント兼最高製品責任者を務めるJen Taylor氏は、調査結果を紹介する記事の中で、「IT部門やセキュリティ部門は、途方もない課題を担わされている」と述べた。
Taylor氏は、それらの部門はリモートユーザーとオンプレミスユーザーの両方が企業のインフラや、複数のクラウドプラットフォームや、SaaSアプリケーションに接続できるようにする必要があるが、多くの企業はそれぞれが異なるインフラ、コンプライアンス要件、業務プロセスや環境構成を持っているため、それを実現するのは非常に困難だと指摘した。