「GitHub Copilot Chat」利用、コードの品質を向上–GitHub調査
今回は「「GitHub Copilot Chat」利用、コードの品質を向上–GitHub調査」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
開発者向けプラットフォームを提供するGitHubの日本法人ギットハブ・ジャパンは10月20日、「GitHub Copilot Chat」に関する新しい調査結果を公開した。GitHub Copilot Chatを有効にすると、同機能の使用経験がなくても、作成されたコードやレビューされたコードの品質が全体的に向上することが分かったという。
GitHub Copilot Chatは、同社の開発者向けAIツール「GitHub Copilot」と対話できるチャットインターフェース。対応する統合開発環境(IDE)内からコーディングに関する質問をしたり、回答を受け取ったりすることが可能。ドキュメントを確認したりオンラインフォーラムを検索したりしなくても、チャット画面からコーディング情報やサポートにアクセスできる。現在、オープンベータ版が提供されており、「Visual Studio Code」と「Visual Studio」に対応している。
GitHub CopilotとGitHub Copilot Chatを使った場合、開発者の85%は、コードの品質に自信を持てたと回答した。使わない場合に比べ、コーディングが簡単でエラーが少なく、読みやすくて再利用可能、簡潔で保守性が高くレジリエントなコードを作成できるため、自信が持てるようになったという。
開発者は、GitHub Copilot Chatをコードレビューに使うと、コードの品質が向上したと回答。GitHub Copilot Chatを使ったコードレビューは15%高速で、コメントを受け入れられる割合も高くなったという。GitHub Copilot Chatを使ったレビュアーからのコメントを受け入れているとの回答は約70%に上る。
こうした結果は、GitHub Copilot Chatがコラボレーションに与える影響を示しており、大規模な組織で大規模なエンジニアリングチームに導入を拡大することの潜在的な効果が示されているとGitHubは述べる。プルリクエストやコードレビューにかかる時間が短縮され、開発者はより優先度の高い変更に集中することができるとする。また、最初からより質の高いコードを作成することができるため、後でコードをロールバックする必要がなくなり、追加のテストも不要になるという。
2022年の調査では、GitHub Copilotを使用した開発者の60~75%が、仕事にやりがいを感じ、コーディング時のイライラが減り、より満足度の高い仕事に集中できたと報告している。今回の調査では、88%が、同様にイライラが減り、集中力が増したと回答。その理由の一つに、IDE内に留まることで検索にかかる時間を減らし、誰もが望む“集中したフロー状態”にある時間を増やすことができるからだという。
今回の調査に参加したのは、5~10年のソフトウェア開発経験がある36人。GitHub Copilot Chatを使った場合と使わなかった場合で、コードの作成とレビューを実施した。参加者は、GitHub Copilotの使用経験はあったが、GitHub Copilot Chatの使用経験はなかったという。
調査では、オブジェクトの作成、読み取り、削除を行うHTTPサービスのAPIエンドポイントを作成。GitHub Copilot Chatの使用/不使用はランダムに割り当てたという。GitHub Copilot Chatを使う参加者は、作業開始前に機能についての簡単な動画を視聴している。APIエンドポイントの作成に関する作業のプルリクエストを1つ、読み取りと削除の部分についてプルリクエストをもう1つ作成したという。