OpenELA、エンタープライズLinux開発用ソースコードを「GitHub」で公開
今回は「OpenELA、エンタープライズLinux開発用ソースコードを「GitHub」で公開」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Red HatのCore Platforms担当バイスプレジデントを務めるMike McGrath氏が、「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)のソースコードにアクセスできるユーザーに対して新たな制限を適用すると発表した際、RHELのコードに依存する独自ディストリビューションを開発している他の複数のLinux企業は、端的に言って不快感を覚えていた。
そうした企業のうち、CIQとOracle、SUSEの3社が連携し、Open Enterprise Linux Association(OpenELA)を立ち上げた。その目標は、「オープンかつ自由なエンタープライズ向けLinuxのソースコードを提供することで、RHELと互換性のあるディストリビューションの開発」を促すことにある。そして今回、OpenELAが開発しているコード群が初めて「GitHub」上で公開された。
同企業らはなぜこうした動きに出たのだろうか。CIQの最高経営責任者(CEO)であり、「Rocky Linux」プロジェクトの創設者であるGregory Kurtzer氏は次のように説明している。
今回公開されたコードベースには、エンタープライズLinuxのディストリビューションを構築するために必要なパッケージが全て含まれている。当初の注力対象は「RHEL 8」と「RHEL 9」のクローンにそれぞれ相当する「EL8」と「EL9」であり、「EL7」向けのパッケージも準備されているところだ。OpenELAはより広範なコミュニティーのために、エンタープライズLinuxのソースを恒久的に利用可能にしていくよう尽力するとしている。
しかし、このコードベースは依然として作業中の状態となっている。非ツールセットであるgccのコードをはじめ、現時点で非公開となっているソースもいくつか存在している。その理由は主に、Red Hatとの権利上の調整が残っているというところにある。
また現在のところ、複数のコードリポジトリーからソースコードの圧縮ファイル(tarball)を容易にダウンロードできるようにするための、コードベース用ルックアサイドグラバーも用意されていない。さらに、コードのダウンロードには時間がかかる。このコードベースは現時点では、クラウド上でホストされているものの、リポジトリー自体はコンテンツ配信ネットワーク(CDN)を介するようになっていない。これについても改善される見通しであるため、ダウンロード速度は今後向上していくはずだ。