マイクロソフト「Pluton」チップ活用、初のArm版「Windows 11」ノートPCへの期待
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Microsoftのセキュリティプロセッサーアーキテクチャー「Pluton」を利用した、初めてのArmベース「Windows」ノートPCが2022年に発売される。Qualcommの最新チップセットである「Snapdragon 8cx Gen 3」を搭載した、Lenovoの新型ノートPC「ThinkPad X13s」だ。
MicrosoftがPlutonについて発言し始めたのは2020年11月のことで、同社はこのチップを搭載したPCが登場するまでには数年かかると予想していた。同社は2022年1月に、「AMD Ryzen 6000」を搭載したLenovoの「ThinkPad Zシリーズ」にPlutonが搭載されることを明らかにしたが、今度はArmベースのQualcomm製モバイルチップセットを採用したLenovoの最新ノートPCにPlutonが活用されることになった。
AMDのプロセッサーを採用したThinkPad Zシリーズの出荷は5月に予定されているが、Mobile World Congress(MWC)で発表されたばかりのPlutonチップを活用したThinkPad X13sは、米国では2022年中にAT&TとVerizonから発売される予定だという。価格は1099ドル(約12万円)からに設定されている。いずれのモデルも、狙っているのはビジネス市場のようだ。
Plutonはマイクロソフトにとって重要な意味を持っている。このチップは「Windows 11」のセキュリティ機能の中核的存在となり、OSの起動、アイデンティティ、認証情報、暗号鍵の保護に使用されるためだ。
Plutonは、暗号鍵などの秘密を要するデータを、デバイスのプロセッサーのダイに組み込まれたハードウェア内で、安全に保管できるように設計されたセキュリティプロセッサーアーキテクチャーだ。このプロセッサーを利用すれば、デバイスが物理的に奪われたとしても、攻撃者がデバイスにアクセスするのが困難になる。PlutonはSoCのダイ上に組み込まれているため、SoCとマザーボード上の他のコンポーネントとの間でデータを受け渡すバスインターフェースなどの、潜在的な攻撃対象を作らずに済む。
Microsoftは、Plutonを開発するにあたっての最初のパートナーとしてIntelの名前を挙げていたが、AMDやQualcommとも連携している。実際、Plutonの設計が最初に取り入れられたのは、2013年に発売された「Xbox One」のDRM機能だったが、このゲーム機にはAMDのプロセッサーが採用されている。
MicrosoftのエンタープライズおよびOSセキュリティ担当バイスプレジデントであるDavid Weston氏は、ブログ記事の中で、他社とのコラボレーションで上げたハードウェアとセキュリティに関する成果の一部を詳しく紹介している。