GitHub、「GitHub Copilot Chat」を12月に一般提供–エンタープライズ向けサービスも強化

今回は「GitHub、「GitHub Copilot Chat」を12月に一般提供–エンタープライズ向けサービスも強化」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 GitHubは米国時間11月8日、「GitHub Copilot Chat」の一般提供開始予定、「GitHub Copilot Enterprise」プラン、AIを活用した新しいセキュリティ機能などを同社年次カンファレンス「GitHub Universe 2023」で発表した。

 GitHub Copilot Chatは、GitHubの開発者向けAIツール「GitHub Copilot」と対話するためのチャットインターフェース。「地球上の全開発者のための新しい普遍的なプログラミング言語として、自然言語の台頭を可能にする」と同社で最高経営責任者(CEO)を務めるThomas Dohmke氏はいい、「エラーの発見、単体テストの記述、コードのデバッグの支援といったあらゆる場面でAIコンパニオンとなり、自然言語を使用してコードを記述し、理解することを可能にする」とする。

 同社は、GitHub Copilot Chatが2023年12月に既存のGitHub Copilotサブスクリプションの一部として、組織および個人向けに一般提供される予定だと発表した。認証済みの教師、学生、人気のあるオープンソースプロジェクトのメンテナーにも無償で提供される。

 GitHub Copilot Chatは、OpenAIの「GPT-4」モデルを対応し、より正確なコードの提案と説明の提供を可能にする。コードを意識したガイダンス機能は、コードをコンテキストとして使用することで複雑な概念の説明、開いているファイルやウィンドウに基づくコードの提案、セキュリティの脆弱(ぜいじゃく)性の検出、コード、ターミナル、デバッガーでのエラーの発見と修正を支援する。

 インラインチャット機能は、エディター内でコードの特定行について直接チャットできるようになる。スラッシュコマンドとコンテキスト変数の導入は、例えば、/fixによるコードの修正、/testsによるテスト生成の開始を可能にする。

 スマートアクションは、提案やプルリクエストのレビュー内容を修正したり、生成されたレスポンスを使うことでコミットやプルリクエストをスピードアップしたりが必要な場合でも、ワンクリックするだけでワークフローを強力に短縮する。そして、JetBrainsの統合開発環境(IDE)がGitHub Copilot Chatに対応し、プレビュー版が利用可能となった。

 GitHub Copilot Chatは、既存のGitHub Copilotサブスクリプションの一部として、GitHubのモバイルアプリでも利用可能なる。「iPhone」や「Android」デバイスでキーボードや音声を使った入力をすることで、プログラミングに関する質問や、アプリで閲覧しているリポジトリーやファイルについての回答を得ることができるため、机に向かっていない時でも、作業を続けることができるようになるという。

 GitHub Copilot Enterprise は、GitHub Copilotの全機能を統合し、コードベース全体のコンテキストをパーソナライズする。GitHub Copilot ChatをGitHub.com上のリポジトリーに接続することで、コードベースについて迅速に理解し、ドキュメントを検索してビルドし、内部コードやプライベートリポジトリーに基づく提案を取得し、プルリクエストを迅速にレビューできるようにする。

 さらに、プルリクエストのサマリーを生成する機能などのスマートアクションが、GitHub全体でボタンをクリックするだけで使えるようになり、開発者がフロー状態を維持できるようにする。これらは全てエンタープライズグレードのセキュリティ、安全性、プライバシーを備える。2024年2月に1ユーザー当たり月額39ドルで一般提供の開始が予定されている。

 GitHub Copilot Partner Programは、GitHub Copilotに新たなネットワークや創意工夫を注入するためのエコシステムを構築し、開発者がAIで実現できることの幅を広げるためのパートナープログラム。GitHub Copilotをサードパーティーの開発者ツールやオンラインサービス、GitHub外のナレッジと統合することで、GitHub Copilotをさらに強化する。

 現在、Datastax、LaunchDarkly、Postman、HashiCorp、Datadogを含む25社以上の参加が明らかになっている。

 「GitHub Advanced Security」(GHAS)ライセンスでは、AIを活用した新しいアプリケーションセキュリティテスト機能が導入された。「Code scanning」の自動修正は、「JavaScript」と「TypeScript」用の「CodeQL」を使用してAIが生成した修正をプルリクエストで直接提案することで、開発者が問題を迅速に解決できるように支援し、コードベースへの新たな脆弱性の侵入を低減する。一般的なシークレットのためのAIシークレットスキャンと、カスタムパターンのための新しい正規表現ジェネレーターは、誤検知率を低く抑えながら、漏えいしたシークレットの検出を容易にする。

 これらの機能はプレビュー版が公開されており、GitHub Advanced Security のサブスクリプションにまもなく含まれる予定。

 「GitHub Copilot Workspace」は、開発者が自身のアイデアをコードに落とし込む際の障壁を小さくできるよう、Issueの詳細とコードベースの知識、GPT-4の推論機能を組み合わせている。GitHub Copilot WorkspaceでIssueを開くと、意図した変更を実装するためのプランが自動的に提案される。ワークスペースは完全に編集可能なので、課題の意図やコードベース全体をAIが理解している利点を享受しながら、望む方向にAIを正確に誘導できる。

 変更が期待通りに動作するかどうかを検証するためにコードのビルド、実行、テストが可能で、エラー発生時には自動的に修正することを提案する。GitHub Copilot Workspaceは、プロジェクトの隅々まで知っているパートナーとのペアプログラミングセッションのようなもので、ユーザーのリードに従って、AIの力でIssueからプルリクエストまでリポジトリー全体の変更を実施できると同社は説明する。提供は2024年に予定されている。

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