Notion、Q&A機能「Notion AI Q&A」ベータ版提供–「Notion」上の情報で質問に回答

今回は「Notion、Q&A機能「Notion AI Q&A」ベータ版提供–「Notion」上の情報で質問に回答」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 コラボレーションツール「Notion」を提供するNotion Labsの日本法人Notion Labs Japanは11月14日、「Notion AI Q&A(AI Q&A)」のベータ版提供を発表した。

 AI Q&Aは、Notionのワークスペース上で利用できるAIサービス「Notion AI」のQ&A機能。Notion内に蓄積された社内規定や業務マニュアル、議事録やプロジェクト管理などの情報を読み込み、入力された質問に対する回答と情報のソースとなるNotion内のページのリンクを提供する。

 Notion AIは、2月の正式リリース以来、ページ内の情報を理解して文章を生成・翻訳する「AIライター」、データベースのページにある情報の要約や会議で出たタスクの抽出、プロジェクトに関する更新情報を自動生成する「AI自動入力」といった機能を提供しているが、AI Q&Aはそれらに続くもの。

 AIライターやAI自動入力のユーザーの声を聞く中で、「Notion全体の情報を活用したい」「複数のページを横断的にAIに見てもらいたい」「欲しい情報を適切に早く見つけたい」「AIのアシストによって増えた情報を活用したい」「難しい使い方やプロンプトを知らなくても誰もが簡単にAIを活用したい」という要望があることが分かったとゼネラルマネージャー アジア太平洋地域担当の西勝清氏は述べる。

 その背景として、(1)プロジェクトを開始するために必要な情報を集める“仕事の前の準備”に本来の仕事よりも時間がかかり、意思決定が遅くなってしまう、(2)情報がどこにあるかが分からなくなることで、特定の部署や人に質問が集中したり、同じような内容の質問が繰り返されたりし、メールやダイレクトメッセージへの対応や不要な会議に時間が費やされる、(3)独自データモデルの構築や、APIやAIモデルをつないだサービスをセキュリティやコストを意識しながら開発・運用するのは大変ーーという課題があるという。

 これらの課題に対応するため、AI Q&Aは、欲しい情報にすぐにたどり着けるよう、ただ質問をするだけで、Notionに溜まっている膨大なドキュメントやタスクを基に回答を提供する。複雑なプロンプトやナレッジの整備は不要。

 Notionで行っている普段の業務の中にAIが組み込まれるため、特別にアプリを立ち上げたりせずに質問が可能。疑問の素早い自己解決が可能になるので、チャットツールで同僚に質問したり、確認のためだけの打ち合わせを設定したりすることが不要になる。

 さらに、回答のソースは、利用しているワークスペース内の情報のみが使われるため、回答は自社に合わせた内容になっている。情報の閲覧はNotionのアクセス管理下で制限されるので、経営層のみに閲覧が限定された情報に他の社員がアクセスできるということを防げる。また、データがAIモデルの学習に利用される心配もないという。

 仕事でAI Q&Aを利用することで期待される効果としては、多大な情報の中から自分の探している疑問・質問に対する答えに数秒でたどり着くことができ、情報探しにかかる時間を大幅に削減できる「情報探索の時間を削減」を西氏は挙げ、Notionにある膨大な情報の有効活用が可能になるとする。

 また、他の社員に聞かずとも必要な情報にたどり着けるため、社員間で会議を通して情報共有したり、メールによる質問に対する回答を待ったりするなどの多くの時間を削減する「会議/メール/チャットの削減」により、誰かに質問しないと仕事が進まないという状況を解決できるという。

 さらに、それまで存在を知らなかった他部署内の情報や、関わっていないプロジェクトの最新情報などを一瞬で知ることができるため、Notion上の情報が社内に横断的に共有・再利用されるようになる「組織横断の情報共有を促進」があり、組織間・部門間の情報共有を促したいといった経営層から声に応えることができるとした。

 同機能を既に試している大阪ガスは、Notionに蓄積された社内のマニュアルやプロジェクト管理の情報を直感的に検索することで、情報の探索にかかっていた時間を平均して約35%短縮することができると期待しているとコメントする。

 Sansanは、自社製品について毎月数百に及ぶフィードバックやインタビューをNotionに集積しているが、AI Q&Aの導入で、膨大なテキストデータから瞬時に必要な情報を取り出し、多角的な質問により情報を即座に整理できるようになったという。これまでの企画検討の方法としては、フィードバックなどのテキストデータを検索して関連するものをピックアップしていたが、作業の時間が30%以上短縮され、企画の質も向上したと続ける。

 LayerXは、AI Q&Aが驚くほどシンプルな方法で業務を効率化し、回答の質を向上させることができる革新的なツールだと感じたとし、回答には参照元も含まれており、誤った情報を修正するのが簡単で、参照元を探す手間も省けると述べる。

 あらゆる人が普段の仕事で安心してAI Q&Aを使うことで、時間削減や組織横断の情報共有が促進されることを期待していると西氏は述べる。日本はNotionのビジネスが2番目に大きな国であり、これはAIの利用状況も一致しているとし、AI Q&Aによって、日本でのNotion AI利用者を2倍にすることを目指していると力を込めた。

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