日大板橋病院、ネットワーク統合とサーバー仮想化で医療DXへの基盤構築
今回は「日大板橋病院、ネットワーク統合とサーバー仮想化で医療DXへの基盤構築」についてご紹介します。
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アライドテレシスは、日本大学医学部附属板橋病院(日大板橋病院)が仮想サーバー基盤をはじめとする同社のネットワークソリューションや製品を採用したと発表した。これにより日大板橋病院院は、医療DXに向けた基盤づくりを進める。アライドテレシスは病院ネットワークの現状と方針を考慮し、「統合ネットワーク」と「サーバー仮想化」を提案したという。
「統合ネットワーク」は、病院LAN(HIS:Hospital Information System系)と学校LAN(情報系)を共存させることを目的としている。部門ごとに独立して設置されたシステムをコアスイッチ「AT-SBx908 GEN2」に統合することで、システム全体の運用・管理を可能とし、通信の安定性や安全性、利便性の向上を支援する。
具体的な効果としては、有線・無線ネットワークを管理する「AMF Cloud」により、早期の障害検知が可能になった。さらにネットワーク管理ソフト「AT-Vista Manager EX」により、リアルタイムに有線・無線ネットワークの状態を可視化し、ネットワーク全体の管理が容易になった。また、セキュリティポリシーの統一でシステム全体の安全性が向上し、院内のネットワーク接続ができる場所からインターネットやメールなどへのアクセスが可能になった。
「サーバー仮想化」では、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)技術を利用した仮想サーバー基盤を構築した。
具体的は効果では、システムごとにCPU、メモリー、HDDなどのリソース割り当てができ、柔軟なリソース配分が可能となった。また、万一の障害時にも影響を受けたシステムだけを停止でき、病院業務に支障をきたさず継続でき、サーバーメンテナンスやストレージ拡張の際も、サーバーが稼働したまま実施が可能となった。さらにノード台数を増やすことでサーバーを拡張できるようになり新システムの導入が容易となった。このほかにスイッチなどのネットワーク機器の設置数が減りサーバラックが4列から1列になり、利用スペース、機器による消費電力や空調などの維持費を削減している。
加えて同病院では、アライドテレシスの監視サービスや無線LAN環境を導入。24時間体制のリモート監視をする「Net.Monitor」により、万一障害・異常が起きても素早く検知し、迅速に対応できる。無線LAN環境を更新し、入院患者のオンライン面会や、医師・病院職員がウェブ会議、eラーニング研修などへ参加ができる体制が実現した。
従来、同病院は、DXの取り組みにはネットワーク全体の更新と各部門で独立したシステムの構築と増設により複雑化したネットワーク環境の改善を必要としていた。病院ネットワーク更新における要件としては、職員の働き方改革と患者へのサービス向上を促進するためのネットワークであることと、複雑化したネットワークの利用環境と管理範囲の改善が挙げられていた。
これに対する「統合ネットワーク」と「サーバー仮想化」というアライドテレシスの提案は、要件を満たしながら今後の病院の動向を見据えた医療DXの基盤づくりとなると評価し採用に至った。
同病院では、アライドテレシスの提案がなければ、単なるネットワーク機器の更新にとどまっていただろうとしている。仮想サーバー基盤の稼働後も新しいシステムをいくつか導入し、書類の電子化に必須のタイムスタンプを付与するシステムも導入予定だ。