オラクル、MySQLのデータベースエンジンでJavaScriptをサポート、ストアドプロシージャなどJavaScriptで記述可能に。プレビュー版をリリース
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オラクルは、MySQLのストアドプロシージャやストアドファンクションの記述言語としてJavaScriptをサポートすると発表し、対応したMySQL Enterprise Editionのプレビュー版を公開しました。
Oracle CloudやAWS、Microsoft Azure上でオラクルが提供しているマネージドサービス、MySQL Heatwaveでも利用可能になっています。
JavaScriptのサポートでMySQLエコシステムの拡大を狙う
ストアドプロシージャやストアドファンクションは、データベースエンジン側にあらかじめまとまったクエリの処理などを登録しておき、必要に応じて呼び出すことでその処理を実行できるという機能です。
複雑な処理であってもアプリケーションから簡単に呼び出してデータベースエンジン内で処理を実行できるため、アプリケーションとデータベースサーバ間でのデータ転送が最小限となりネットワークの負荷が軽くセキュアで、複雑な処理をアプリケーションから隠蔽できる、などのメリットがあります。
オラクルとしては、最も普及しているプログラミング言語の1つであるJavaScriptでこうした処理の記述を可能にすることで、より多くのプログラマにMySQLを活用してもらい、エコシステムを拡大しやすくする狙いがあると見られます。
将来的にはPythonのサポートも?
MySQLのデータベースエンジン側でJavaScriptを実行する機能を提供しているのは、オラクルが開発している多言語対応の仮想マシンであるGraalVM Enterprise Editionです。
GraalVM Enterprise Editionをデータベースエンジンに統合し、JavaScriptをサポートする機能は、2021年に登場したOracle Database 21cで提供開始されていました。今回のMySQLのJavaScript対応は、この技術を持ち込んだものだと思われます。
参考:Oracle DatabaseがGraalVMを搭載、DB上でJavaScriptを実行可能。Pythonやほかの言語もサポートしていくと
このときオラクルはGraalVMの多言語対応を活かし、将来はPythonもサポートする計画があることを明らかにしていました。まだPythonサポートは実現されていませんが、Oracle DatabaseでPythonがサポートされるようになればMySQLでも同様にサポートされるのではないでしょうか。