重視するのは顧客のビジネス価値創造への貢献–キンドリルCTOに聞く技術の方向性

今回は「重視するのは顧客のビジネス価値創造への貢献–キンドリルCTOに聞く技術の方向性」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 2021年にIBMから分社化されたKyndrylは、独立企業として3年目を迎え、独自性を発揮したビジネス展開を進めている。最高技術責任者(CTO)のAntoine Shagoury(アントワン・シャグーリー)氏は、「顧客ビジネスにおける価値の創造に貢献することを一番重視している」と述べる。同氏に、技術戦略の方向性やトレンドとなっている生成AIへの対応などについて聞いた。

 Shagoury氏は、Kyndrylへの入社以前には、Ridge-Lane LPのベンチャー・パートナーとして、教育、サステナビリティー(持続可能性)、ITでの課題解決に焦点を当てた戦略的アドバイザリーおよびベンチャー開発に従事し、金融大手の米State Streetのエグゼクティブバイスプレジデント 兼 グローバル最高情報責任者(CIO)、ロンドン証券取引所グループのグループ最高業務執行責任者(COO) 兼最 CIO、米国証券取引所およびニューヨーク証券取引所アルターネクストのCIOなどを歴任している。

 「Kyndrylに参加する前はIBMの顧客の立場におり、その経験に照らすと、現在のKyndrylは、さらに顧客のビジネスに貢献するサービスの提供に注力していると言える。Kyndrylの持つ優れたエンジニアリング能力や技術力の高さが強みとなっている」

 Shagoury氏は、同社の技術戦略における優位性が(1)人材・タレント、(2)変革のためのメソドロジー、(3)知的財産――にあると述べる。IBM時代に培われたテクノロジーの実績・経験、ノウハウ、ビジネス基盤は巨大なものだが、独立によってそれらをより発揮できるようになった点が同社の大きな変革であるという。

 「Kyndrylはサービス企業であり、これらの優位性を柔軟に発揮しながら顧客のための価値を提供するというビジョンに集中している。技術戦略の柱は、『オープンテクノロジー』になる。顧客価値の創出につながるソリューションにおいては柔軟性がとても重要だ」

 Kyndrylの母体であるIBMのグローバルテクノロジーサービス(GTS)は、高い信頼性と安定性、安全性でもって、世界中のミッションクリティカルな企業のITインフラの運用を支えることが最大のミッションだったといえる。独立後は、これに加えて顧客のITインフラのモダナイズ(最新化)や運用の高度化、さらにはサステナビリティーへの貢献など顧客のビジネス課題へのテクノロジーによる貢献に広がっているとする。

 「昔は、顧客システムの運用効率を高めることがゴールだったといえるが、今では顧客のビジネスの視点でITインフラ、アプリケーション、データの全てを包括し、価値を創造することがゴールになる。この変化は自然な流れだ。クラウドのインフラや機能を取り入れていく、システムの効率性や可用性の向上がどれだけビジネスに貢献するのかにフォーカスする。顧客のCIOやCTOにとってKyndrylはビジネスパートナーであり、Kyndrylの提供価値を発揮する機会が広がっている」

 Shagoury氏は、同社のテクノロジービジネスにおいて、IT統合基盤の「Kyndryl Bridge」をはじめとするプラットフォームのアプローチが鍵だとも述べる。Kyndrylのプラットフォームに、パートナーのソリューション、さらには顧客のソリューションも加わるエコシステムを形成し、相互にビジネス価値の創出につながるビジネスを可能にしていると説く。

 「われわれは、顧客をロックインしない。当然ながら顧客の状況はさまざまであり、テクノロジーの成熟度も一様に異なる。エコシステムを通じて、それぞれの顧客が必要としていることに適した方法、ソリューションを柔軟に提供する」。Shagoury氏が強調する「柔軟性」が、同社の技術戦略における大きな特徴ということだ。

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