コニカミノルタ、教育現場向け生成AIを開発–9月に大阪市の小中学校で利用開始
今回は「コニカミノルタ、教育現場向け生成AIを開発–9月に大阪市の小中学校で利用開始」についてご紹介します。
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コニカミノルタジャパンは5月7日、学校教育向けソリューション「tomoLinks」で対話型生成AI機能を小中学校向けに提供すると発表した。大阪市立の一部の小中学校が9月からこの機能を利用する予定で、大阪市教育委員会とコニカミノルタ、コニカミノルタジャパンが連携協定を締結した。
コニカミノルタジャパンが提供する生成AIは、一般的な生成AIがインターネット情報から回答を生成するために学校教育に不向きな情報も提供されてしまうなどの問題に対処している。教材や学習指導要領などのデータを設定して回答を生成し、有害なキーワードや不適切な回答を児童や生徒に提供するリスクを避けて、学校教育で安心して対話型生成AIを活用できるという。
自治体や学校が保有する学力調査データ、学習ドリルの取り組み状況といったデータを組み合わせたマルチモーダルAI機能を用いて、児童や生徒の進度に合わせた対話型で学習を進められる教育データ活用基盤になる。同社は今後、動画教材の視聴情報や授業中のノート、画像などさまざまな種類のデータを統合して、それらの分析結果を対話型生成AIと組み合わせる計画を持ち、これにより児童や生徒一人ひとりに寄り添った学びへの貢献を目指すとしている。
今回の生成AIは、9月に大阪市立小中学校の一部で先行利用を開始する。大阪市教育委員会とコニカミノルタ、コニカミノルタジャパンが連携協定を締結。内容は、(1)AIなどを活用した児童生徒の多様な学びなどの可能性にかかる調査研究に関すること、(2)その他双方が必要と認める事項に関すること――の2つになる。コニカミノルタとコニカミノルタジャパンは、2023年に大阪市立の小学3年生~中学3年生の過去4年間の学力調査データを分析しており、この成果も生成AI活用に生かすという。
生成AIの利用について大阪市教育委員会は以下のコメントを発表した。
「この度はAIなどを活用した児童生徒の多様な学びの可能性を探ることを目的として、実証研究を進めることとなった。生成AIの学校現場での活用に当たっては、生成AIを取り巻く懸念やリスクに十分な対策を講じることが重要であり、本実証研究を通じて、課題の検証を行うとともに、教育における新たな取り組みとして、効果的な事例の創出を行い、児童生徒一人ひとりに合わせた個別最適な学びや安全で安心な学校生活の実現につながることを期待している」