ヴイエムウェア買収は「不確実性とリスクの大きな嵐」–ニュータニックスのラマスワミCEO
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Nutanix プレジデント 兼 最高経営責任者(CEO)のRajiv Ramaswami氏は、BroadcomによるVMwareの買収を「不確実性とリスクの大きな嵐」と表現する。VMwareの製品やサービスを利用する企業にとって、今回の買収は深刻な影響を及ぼす可能性がある。
Ramaswami氏は、スペイン・バルセロナで現地時間5月21~23日に開催された「.NEXT 2024」で日本の報道陣の取材に応じた。「(イベントでは)この問題について、多くの企業が懸念を明らかにし、移行を成功させるにはどうすればいいかを議論していた。また、4月に日本に行ったときも、多くの日本の顧客から懸念や不安の声を聞いた」
その上で、Nutanixは「顧客の成功を最優先に考え、長期的な視点で物事を考えている」と強調した。パートナーコミュニティーの拡大や移行コストの軽減に取り組んでいるほか、同イベントでは、既存ハードウェアをNutanix製品に再利用できるようにする導入オプションの拡張などが発表されている。
加えて、「われわれは研究開発とイノベーションへの投資を続けている」とRamaswami氏は語り、2023年にNutanixが買収したD2iQの技術を取り入れた「Nutanix Kubernetes Platform」(NKP)や、AIソリューション「GPT-in-a-Box 2.0」など最新のアプリケーション基盤やAI技術の開発に力を入れている点もアピールした。
.NEXT 2024では、Dell Technologiesとの協業強化についても注目を集めた。Nutanixは現在、Cisco SystemsやLenovo、Hewlett Packard Enterprise(HPE)など多くのOEMパートナーと契約を結んでいる。Ramaswami氏は「われわれの哲学は、できるだけの多くの選択肢の中からわれわれの製品を入手できるようにすること」と話す。
今回の協業により、Dellは「PowerEdge」サーバーと「Nutanix Cloud Platform」(NCP)を組み合わせた、ハイパーコンバージドアプライアンスの提供を開始する。また、Nutanixはこれまで外部ストレージシステムに対応していなかったが、今後は「Dell PowerFlex」を外部ストレージとして利用可能になる。
「(BroadcomによるVMware買収を受けて)多くの企業から既存のストレージ投資をNutanixで使えるようにできないかという声があった。これはわれわれにとって初めてのことだ」とRamaswami氏は述べる。
ニュータニックス・ジャパン 代表執行役員社長の金古毅氏も現地で日本の報道陣の取材に応じた。.NEXT 2024には日本から70人弱が参加した。
「VMwareからの移行案件については、日本でもグローバルと同じような状況だ。全ての顧客が何らかの形でVMwareを使っており、そこに関して非常に強い懸念を示している。Nutanixに対する顧客/パートナーからの期待は非常に大きいと感じている
同氏によると、日本は依然としてサーバー、ネットワーク、ストレージの3層で構成されるインフラへのニーズが高いものの、先述した新しい導入オプションによって既存ハードウェアの再利用が可能になり、Nutanixへの移行を加速させるという
また、「Nutanix AIパートナープログラム」に国内ITベンダーが開発する大規模言語モデル(LLM)が参加する可能性について、金古氏は「これを皮切りにぜひ話し合いを進めていきたい」と期待を寄せた。
(取材協力:ニュータニックス・ジャパン)