「Linux」をシンプルに–直感的な操作ですぐに使いこなせる「Endless OS」
今回は「「Linux」をシンプルに–直感的な操作ですぐに使いこなせる「Endless OS」」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
「Endless OS」は、創作を始めるために必要なものがすべて含まれているOSだ。インターネット接続さえ必須ではない。初期状態で、「Endless Key」(探索と教育のツール)、「LibreOffice」「Chromium」ウェブブラウザー、「Decibels」オーディオプレーヤー、「Videos」動画プレーヤーなどが含まれている。
従来型の「Linux」OSであるように思えるかもしれないが、そうではない。Endless OSは、「OSTress」によって管理されるイミュータブルなOSだ。そのため、従来のLinux OSと同じようにアプリケーションをインストールすることはできない。これはセキュリティの確保を目的とした措置だ(/home外部のファイルシステムを読み取り専用に維持)。したがって、アプリケーションは「Software」アプリストア経由でインストールするしかない。
インターネット接続プランに関して1つ小さな問題があり、Endless Key(さまざまなトピックについて動画で学べる優れたツール)を使用するには、インターネットに接続して、3つのカテゴリーそれぞれの「パック」をダウンロードしなければならない。
たとえば、筆者がダウンロードした「artist」パックには、ブレスレットなどの作り方、ウクレレの演奏方法、名前をグラフィティー風に書く方法、人体の描き方などに関する動画が多数含まれている。また、世界中のバイオリニストがウクライナのために演奏する動画や、2CELLOSのライブ演奏のような楽しい動画など、好奇心を満たしてくれる動画を視聴することもできる。パックをダウンロードしてしまえば、インターネット接続はもう必要ない。
Endless Key以外のソフトウェアのラインアップはかなり平凡だが、必要なものをSoftwareアプリストアからいつでもインストールすることができる。
しかし、Linuxデスクトップを初めて使用する人にとって、Endless OSが非常に目を引く存在となっている要因は、ソフトウェアのラインアップではない。開発者たちは、非常に直観的で誰でも使用できるデスクトップを作り上げた。デスクトップメニューのようなものはなく、すべてのアプリケーションランチャーが検索可能なデスクトップに追加される。まるで「GNOME」の「Application Overview」がデフォルトのインターフェースになったかのようだ。デスクトップには、横にスクロール可能なアプリケーションリスト、検索バー、ドックがある。
アプリをインストールすると、ランチャーが自動的にデスクトップに追加される。実際に、「GIMP」(オープンソースの画像エディター)をインストールしたところ、デスクトップにランチャーが追加されただけでなく、「Create」(創作)というフォルダーがデスクトップに作成され、そこにランチャーが格納された。どうやら、創作用に追加したアプリケーションはすべてそのフォルダーに格納されるということなのだろう。
その理論をテストするために、「Darktable」をインストールしてみたが、驚いたことにCreateフォルダーに格納されなかった。とはいえ、ランチャーを必要な場所にドラッグ&ドロップすればいい。アプリケーションはドック(「Dash」とも呼ばれる)にピン留めすることもできる。
筆者の考えでは、Endless OSの美点はその純粋なシンプルさだ。デスクトップのモバイル版インターフェースの使用感に限りなく近い。「Android」や「iOS」の使い方を誰もが理解していることを考えると、Endless OSは容易に使いこなせるはずだ。
結局のところ、「Windows」を捨てて、もっと安全性と信頼性の高いOSに乗り換えたいと思いつつも、複雑すぎて使いこなせないのではと心配していた人は、Endless OSがその不安を解消してくれるだろう。Endless OSにより、Linuxを非常に簡単に使用できる。従来のLinuxディストリビューションほどの柔軟性はないかもしれないが、本質的な部分ではLinuxの性質が色濃く残っているため、信頼性とセキュリティに優れており、ユーザーが必要な作業を実行するのを手助けできるようになっている。
Endless OSはまさしく、万人向けのOSだ。