RubyのJava実装「JRuby」、大口スポンサーのRed Hatが離脱で新たなスポンサーや寄付を募集。有償サポートも開始
今回は「RubyのJava実装「JRuby」、大口スポンサーのRed Hatが離脱で新たなスポンサーや寄付を募集。有償サポートも開始」についてご紹介します。
関連ワード (企業、専任、貢献等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Ruby言語のJavaによる実装である「JRuby」の開発者が、新たなスポンサーや寄付などを募集していることを明らかにしました。
これは長年にわたってJRubyの大口スポンサーであったRed Hatから、支援の停止の通知を受けたことがきっかけとなっています。
There’s big news in the JRuby world: tomorrow is JRuby’s Independence Day! Developer @headius has committed to fighting for JRuby users and he needs your help. Read his post to the JRuby Blog and follow your heart. JRuby needs you! https://t.co/HtAUvbWmi7
— JRuby Dev Team (@jruby) July 3, 2024
JRubyの主要な開発者であるCharles Oliver Nutter氏がJRubyのブログに投稿した記事「The JRuby Blog : Independence Day」で、次のように状況を説明しました。
We recently received notice that after 12 years of support, JRuby funding at Red Hat would conclude. Recent reorganization has changed priorities, and unfortunately there’s no place for ongoing sponsorship of projects like JRuby. As of July 4, 2024, my employment at Red Hat will end, and by the end of this month there will be no salaried employees dedicated to JRuby.
私たちは最近、12年にわたってサポートをしてくれていたRed Hatから、JRubyへの資金提供を終了する旨の通知を受け取りました。同社の最近の組織再編によって優先順位が変わり、残念ながらJRubyのようなプロジェクトへの継続的なスポンサーシップを行う余地がなくなってしまったとのことです。 2024年7月4日をもって私のRed Hatでの雇用は終了し、今月末にはJRuby専任として給与を受け取る従業員はいなくなります。
そしてこのブログ記事のタイトルが「Independence Day」(独立記念日)とあるように、「I’m not giving up without a fight. It is still my goal to build the most scalable, most stable, best-possible Ruby runtime for the JVM.」(私はまだあきらめていません。もっともスケーラブルで安定した可能性を持つJVMランタイムのためのRubyを作るという目標をまだ持っています)として、今後もRubyの最新バージョンであるRuby 3.4のフルサポート、Rails 7.1のサポートなどをこれからリリースするJRuby 10で実現するとしてます。
GitHubスポンサーと有償サポートを開始
そのためにCharles Oliver Nutter氏はGitHubスポンサーのページを開設。多くの企業や個人にスポンサーになってほしいとの呼びかけを開始しています。
ちなみに最初のスポンサーは、Shopifyだったとのことです。Shopifyは自社サービスをRailsで構築していることで知られており、このところRubyコミュニティへの貢献が目立っている印象です。
Charles Oliver Nutter氏はまた、初めてJRubyの有償サポートを行うことも発表しました。同氏がそのために設立した「Headius Enterprises」に直接連絡できる「JRuby Support by Headius」プラン、メールでサポートなどを受けられる「JRuby Pro Support」プラン、優先的なバグ対応などを得られる「JRuby Enterprise Support」の3つが用意されています。
こうした新たなスポンサーやサポートユーザーの獲得による資金的援助が得られることを期待したいところです。