ヤマザワ、全70店舗にAI自動発注サービス導入–予測困難だった日配部門で活用
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ヤマザワは、BIPROGYのAI需要予測による発注自動化サービス「AI-Order Foresight」を全70店舗の日配部門に導入し、人手不足の解決や廃棄ロスの削減を図る。両社が9月27日に発表した。
AI-Order Foresightは、小売店舗の販売実績、気象情報、催事情報などの各種データをAIに学習させ、適切な商品発注数を自動で算出する。同サービスにより企業は、AIがピックアップした商品を確認するだけで発注でき、発注時間の大幅な削減が可能となる。加えて、スキルや経験が異なる担当者ごとの品ぞろえのばらつきを平準化するとともに、商品の過剰発注や発注不足のリスクを軽減することが期待される。
ヤマザワは、一般食品や雑貨などを扱うグロッサリーや住居関連商品において、既に基準在庫補充方式の自動発注システムを利用している。基準在庫補充方式では、商品ごとに設定した在庫残量の基準点を下回った際に発注を行う。
しかし、卵や冷蔵食品などの日配品は販売期間が短いため、既存の自動発注システムが利用できず、依然として手作業で発注していた。日配品の発注数量は発注経験が豊富な担当者の経験や勘に基づいた需要予測で決めており、人手不足への対処と顧客満足度を高める売り場づくりの両立が課題となっていた。
BIPROGYが保有する統計解析技術とAI技術を活用したAI-Order Foresightでは、短時間で高精度な発注数を算出し、日配品や生鮮品などの自動発注も可能にする。データサイエンティストやアナリティクス組織による予測モデルの改善をAIが代替するため、データ分析のノウハウを自社で擁していなくても予測精度の維持・向上に取り組めるとしている。
ヤマザワは、AI-Order Foresightで算出された各商品の発注数量のうち、AIがピックアップした商品のみを確認することで、発注作業の削減と精度の向上を実現するという。削減された時間を活用し、顧客満足度の向上に向けた売り場づくりが期待される。
両社は、生鮮食品のアウトパック品(メーカーや生産施設など販売店舗以外の場所で商品のパッケージングを行った商品)など、ほかのカテゴリーにおいてもAI-Order Foresightの活用も計画している。