「Raspberry Pi 5」でAIを利用–「Raspberry Pi AI Kit」を取り付けるには

今回は「「Raspberry Pi 5」でAIを利用–「Raspberry Pi AI Kit」を取り付けるには」についてご紹介します。

関連ワード (ラズパイをより身近に、開発等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 人工知能(AI)は至る所に存在しており、ついに「Raspberry Pi」にも到達した。「Raspberry Pi 5」ボードをAIで強化するプロセスは簡単で、費用もそれほどかからない。必要なのは、6月に発売された「Raspberry Pi AI Kit」だけだ。

 キットには、「Raspberry Pi M.2 HAT+」が含まれており、強力な「Hailo 8L AI」チップを搭載したM.2 2242フォーマットのボードがHAT+に取り付けられている。このニューラルプロセッシングユニット(NPU)チップは、13TOPS(1秒あたり13兆回の演算が可能)という驚異的なパフォーマンスを発揮する。5月に発売されたM.2 HAT+ボードは、ストレージやAIアクセラレーターボードなど、さまざまなM.2アクセサリーをサポートする。

 まず、NPUはHAT+ボードにすでに組み込まれている。デバイスを確認したところ、2つのボードの間には、NPUが発する熱を放散するためのサーマルパッドがある。確かに、2つのボードを分離することも可能だが、その場合は新しいサーマルパッドが必要になることに注意してほしい。

 HAT+ボードを取り付けるのは簡単だ。必要なのは、Raspberry Pi 5ボードだけである。M.2 HAT+が取り付けられたボードがすでにある場合は、新しいボードを取り付けられるように、既存のボードを取り外さなければならない。このステップは、サーマルパッドのさまざまな問題を回避するために必要である。

 幸い、必要なものはすべてキットに含まれている。AIボードとGPIOスタッキングヘッダーのほか、ボードをしっかりと固定するためのスペーサーとネジも同梱されている。

 重要なコンポーネントの1つは、AIボードをPCI Expressインターフェースに接続する小さなリボンケーブルだ。リボンケーブルとコネクターは比較的頑丈だが、慎重に扱う必要がある。

 ケーブルを適切に接続するには、指の爪かプラスチック製の工具を使って、ケーブルホルダーの両端をそっと持ち上げる。銅の接点が内側を向くようにケーブルを差し込んだ後、ケーブルホルダーの両端を下に押して、リボンケーブルをしっかりと固定する。

 AIボードは、公式のRaspberry Pi 5向けアクティブクーラーと一緒に取り付けることができる。Pi 5とHailo 8L NPUはかなりの熱を発するため、アクティブクーラーを使用することを強くお薦めする。2つのボード間の空気の流れを改善することで、温度を管理し、全体的なパフォーマンスを向上させることができる。

 ハードウェアを接続したら、最新のRaspberry Pi OS「Bookworm」が書き込まれたmicroSDカードをPi 5に挿入し、システムを起動する。

 起動プロセス中に、ドライバーやファームウェア、ミドルウェア、後処理ライブラリーなど、Hailoチップに必要なすべての依存関係をインストールする必要がある。このプロセスは複雑に聞こえるかもしれないが、ターミナルウィンドウから以下の1つのコマンドを実行するだけで処理できる。

 Raspberry Pi AI Kitは、コスト効率と電力効率に優れたソリューションであり、Raspberry Pi 5ボードに高度なAI機能を追加する。プロセス制御、セキュリティ、ホームオートメーション、ロボット工学、そのほかのAI関連アプリケーションなど、皆さんの興味の対象が何であれ、Raspberry Pi AI Kitを利用すれば、高度な機能を簡単かつ効率的にプロジェクトに統合できるだろう。

 Raspberry Pi AI Kitは、通常のサプライヤーのほとんど(Canakit、PiShop.us、Vilros)のほか、Amazonにも在庫がある。

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