DICと日立、デジタルツインで合成樹脂製造プラントの運転自動化

今回は「DICと日立、デジタルツインで合成樹脂製造プラントの運転自動化」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 DICと日立製作所(日立)は、合成樹脂製造プラントの運転を自動化するデジタルツイン技術を実用化した。2025年1月からDICの国内プラントで同技術を搭載したシステムを本格稼働する。12月5日、日立が発表した。

 同システムにより、サンプリング確認回数の削減や品質の安定化、作業員の作業効率向上、新製品導入時の立ち上げ期間短縮などの効果が見込まれるという。またフロントラインワーカーの負担軽減および生産性向上も期待できる。

 合成樹脂製造では、熟練者によるDCS(Distributed Control System:分散制御システム)の操作値補正と追加操作で反応を制御する必要があった。そのため、作業は煩雑かつ属人的になる傾向があり、製品の品質検査合格率のばらつきといった課題があった。またサンプリングおよび分析作業の繰り返しによる負担や作業の効率性も問題となっていた。

 同技術は、バッチ生産に対応し、目標品質値を得るための運転条件を自動算出、ヒートマップ表示ができる。バッチ生産は、原料投入・製造・製品取り出しの工程を1回ごとに実施する、少量多品種に適した生産方法のこと。ヒートマップでは、製造時の追加原料量(縦軸)と追加タイミング(横軸)の組み合わせにより、製品品質が所定の値に到達するための最短運転時間の予測結果を可視化する。

 さらに約20回のバッチ生産運転データでモデル作成が可能となり、システム画面に表示する粘度などの品質予測カーブ表示により、反応中の品質と終了タイミングを確認できる。また過去の運転実績との比較機能も備える。

 今後、両社は、バッチ生産の巡回点検および原料搬出入作業のロボティクス化を進める。またシステム間のデータ入力作業や生産計画立案の自動化にも着手し、サプライチェーンの全体最適化を目指す。

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