業務の現場が自ら動く–プロセスマイニングに取り組むアフラック
今回は「業務の現場が自ら動く–プロセスマイニングに取り組むアフラック」についてご紹介します。
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Celonisが、12月3日に大阪・梅田で開催した年次イベント「Celonis Day Osaka 2024」において、アフラック生命保険によるプロセスマイニングの活用事例が発表された。「実務部門の挑戦! 業務変革への取り組み」と題した内容で、同社の保険金の支払部門である西日本保険金サービス部が、Celonisを活用して変革に取り組んだ事例になる。業務の現場部門主導によるプロセスマイニングの活用として注目される。
講演を行った同部 保険金管理課長の山田典毅氏は、「ユーザーが主体性を持って業務変革に取り組むことの重要性が分かった。そこにプロセスマイニングが効果を発揮している」と述べる。
アフラック生命保険は1974年に創業し、2024年に50周年を迎えている。日本初のがん保険を商品化した企業であり、2023年度末の契約者数は1411万人、保有契約件数は2269万件、保険料などの収入は1兆2950億円となっている。2023年の1営業日当たりの支払査定件数は7088件、平均支払金額は20億4000万円に達しているという。
保険金の支払いを担当する保険金サービス部では、顧客からの請求を受け付けると、書類をデータ化してから支払査定を行い、検証後に支払いを行う。その間、多様な工程があり、東西の保険金サービス部を合わせて約630人の社員や派遣社員と業務委託会社が協力し、業務を遂行している。
「お約束通りにお支払いをしてお客さまに安心をお届けするために、サービスレベルを向上したいと考えていた。しかしプロセスが複雑で、改善がなかなか進まないことや、生産性を高める方法や課題に気が付いていないこと、膨大な保有データを有効活用できていないといった課題があった。その時に社内のCoE(センターオブエクセレンス)チームからCelonisの存在を知らされ、サービスレベルの向上に使えるのではないかと考えた」(山田氏)
2024年に入り、Celonis活用の部内プロジェクトを立ち上げた。その際に3つのポイントを重視した。1つ目は実務部門主体でありながらも専門チームを構成すること、2つ目はアジャイル手法を活用すること、3つ目がCoEとの連携を強化することだ。
「専門的に取り組むことで、日々の業務を優先してしまう環境から切り離した。これが重要なポイントだった。また、現場での変革のためには早期に成果を出す必要があるためにアジャイル手法を採用し、専門的な部分をサポートしてもらうために、CoEやCeronisと二人三脚で推進する体制を取った」(山田氏)という。