携帯型Linux端末「Mecha Comet」が発表–モジュールの組み合わせで可能性は無限大
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筆者はこの業界に長く携わっているので、「Linux」を搭載した携帯情報端末(PDA)の存在を覚えている。実際、「Apache」ウェブサーバーを実行するために1台をセットアップしたこともある。ポケットにサーバーを入れて持ち歩くのはとてもクールな体験だった。しかし、その点を除けば、ほとんどのLinux PDA端末はあまり実用的ではなかった(当時はハンドヘルド端末の初期の段階だったので、現在の基準ではどれも十分とはいえなかった)。
そういうわけで、米国時間1月13日に発表された携帯型のLinux端末「Mecha Comet」に興奮するのも当然だろう。この新型デバイスは、「Debian」ベースのディストリビューションである「Mechanix OS」で動作する。これにより、Debianの安定性を享受できるだけでなく、OSのアップグレードも容易だ(多くのハンドヘルド端末とは異なる)。
Mecha Cometの本当に興味深い点は、ハードウェアとソフトウェアのモジュール性にある。「スナップイン」と呼ばれる拡張機能を使えば、Mecha Cometをゲーム用の携帯端末に変身させることも、キーボード拡張機能を使ってより従来型の携帯端末にすることもできる。また、USB Type-C経由のシリアルコンソール用のGPIO拡張機能もあるため、Mecha Cometを任意のセンサーやデバイスに接続することも可能だ。Mecha Cometはオープンソースであるため、独自の拡張機能を作成することもできる。
Mecha Cometには本格的なLinuxが搭載されているため、自由にカスタマイズしてさまざまな用途に活用できる。例えば、Linuxフォン(LTEモデムが必要になる)、ドローンコントローラー、自動車用インターフェースなどが考えられる。さらにMechaは、同デバイスを軌道に打ち上げてナノ衛星プロジェクトの一環として使用することも可能だと主張している。
コメットは、1.8GHzのクアッドコアARM CPU、4GBのLPDDR4 RAM、32GBのeMMCストレージで動作する。また、3.4インチのLEDタッチディスプレイ、2.4GHzおよび5.0GHzのWi-Fi、500万画素のカメラ、3000mAhのバッテリー、M.2スロット、内蔵センサー(ジャイロスコープおよびRTC)も搭載されている。
このデバイスは、想像力とノウハウを駆使すれば、可能性は無限大だ。デバイス全体を分解したり、3Dプリントしたり、さまざまなことができる。いじり好きにとっては夢のようなデバイスだ。
現在、Mecha Cometは「Kickstarter」で発売前の段階にあり、早期購入者向けのリワードは159ドルからとなっている。Mecha Cometの発売時期についてはまだ発表されていないが、プロジェクトの最新情報を入手するの通知を受け取ることができる。