「Gemini」の苦戦が続くAIボット市場–「ChatGPT」の背中はいまだ遠く

今回は「「Gemini」の苦戦が続くAIボット市場–「ChatGPT」の背中はいまだ遠く」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 GoogleはAIモデル「Gemini」の能力向上と規模拡大に取り組んでいるが、まだAIボットの分野で二番手、三番手、あるいは四番手に甘んじている。The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間1月16日付の記事で、Geminiの人気と、リーチ拡大に苦戦するGoogleについて詳しく伝えた。

 長年検索の王者として君臨し、独自のAIボットの開発に取り組んでいるGoogleだが、2022年後半の「ChatGPT」の登場は予想外の出来事だった。「同社はそれ以来、追いつこうと躍起になっている」(WSJ)

 検索エンジン、広告収入、「Android」市場、その他の分野があるため、GoogleはGeminiが生み出す売り上げにほとんど依存していない。しかし、AI分野は、利益の大きい刺激的な新しい収益源と、市場シェア拡大の原動力になりつつある。そのため、Googleは引き続き他の生成AIプロバイダーとの競争力強化に努めることが重要だ。

 しかし、Googleの前には1つの大きな障害が立ちはだかっている。ChatGPTによってAI分野で優位に立ち続けるOpenAIだ。サブスクリプションの実態を浮き彫りにしたある統計を見てみると、OpenAIは現在、最も多くの小売AI顧客を獲得している。WSJが引用したEarnest Analyticsの2025年1月のレポートによれば、「ChatGPT Plus」と「ChatGPT Pro」のユーザーは2024年末の時点で米国における個人向け(BtoC)有料AIサービスの売り上げの62.5%を占めているという。

 他のプレーヤーも一定のシェアを獲得した。Midjourney(6%)、「Claude」の開発元であるAnthropic(4.5%)、AI写真および動画サービスを手がけるTopaz Labs(3.7%)が、有料AIツールの市場シェアの上位4位だった。Geminiは5位にとどまり、売上全体に占める割合は3.1%だった。

 同じレポートによると、最初のサインアップからサブスクリプションを6カ月間継続したGeminiの有料会員は約56%だという。この点において、Googleは「Character.AI」や「Perplexity」などのライバルを上回ったが、OpenAI(70%)やAnthropic(75%)には及ばなかった。

 Google自体はGeminiの現在のユーザー数を明らかにしていない、とWSJは指摘する。2024年12月のレポートでは、Geminiの2024年末時点での月間訪問者数が平均で約2億7500万人だったとされている。2024年8月の月間2億7000万人と、7月の2億7100万人からは増加しているが、10月の2億9200万人からは減少した。対照的に、OpenAIによると、ChatGPTの週間ユーザー数は約3億人であるという。

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