大阪ガスとJR西、湖西線で強風予測AIシステムを本導入–「空振り」率を約4割改善

今回は「大阪ガスとJR西、湖西線で強風予測AIシステムを本導入–「空振り」率を約4割改善」についてご紹介します。

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 大阪ガスと西日本旅客鉄道(JR西日本)は、共同開発した「強風予測AIシステム」をJR西日本の湖西線に2月から本格導入する。大阪ガスが発表した。

 同システムの活用により、特急サンダーバードの不必要な迂回(うかい)運転の削減や、それに伴う北陸新幹線つるぎの安定性向上、湖西線内における普通列車の運転可能区間延長などが見込まれる。

 2022年から進めてきた試験導入での検証結果では、従来手法に比べて、迂回運転の「空振り」の発生割合が、約4割改善することが分かった。空振りとは、強風を予測して迂回運転を実施したものの、実際には強風が吹かなかったケースのこと。この改善により、特急サンダーバードの不必要な迂回運転を減らせる。

 琵琶湖沿岸を走る湖西線は、「比良おろし」と呼ばれる強風が吹きやすい地形のなかを運行する。強風は、列車の安全運行に大きな影響を及ぼすため、JR西日本では、気象予測を基に、特急サンダーバードの琵琶湖線経由での迂回運転や、普通列車の事前の運転見合わせを行っている。

 しかし、強風が吹く見込みに対して、実際は強風が吹かない空振りが多く発生しており、予測精度の向上が輸送品質の観点からも重要になっていた。

 今回開発したシステムは、大阪ガスの2.2kmメッシュの高解像度気象予測データと、JR西日本の学習済みAIモデルを活用し、24時間先までの風速と風向きを高精度に予測する。

 湖西線沿線(大津京駅〜近江塩津駅周辺)の局地的な風況を予測でき、従来よりも細かい区間ごとの強風予測が可能となった。特に、近江舞子駅から近江塩津駅に至る区間において、より詳細な強風予測が実現することで、普通列車の運転可能な区間を延長しやすくなる。

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