MetaのザッカーバーグCEO、2025年中にAIエージェントは中堅エンジニアと肩を並べると期待
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Metaの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、2025年はAIによって自律的なソフトウェアエンジニアリング「エージェント」が実現し始めると述べる。こうしたエージェントは、重要なプログラミング作業を代行するという。
「2025年は、中堅の優秀なエンジニア相当のコーディング能力と問題解決力を持つAIエンジニアリングエージェントを構築できる年になるだろう」と、Zuckerberg氏は米国時間1月29日に行われたMetaの決算発表でウォール街のアナリストらに語った。
「これは大きな節目であり、歴史上最も重要なイノベーションの一つになる可能性を秘めている。長い目で見れば、非常に大きな市場になる可能性もある」と同氏は続けた。「どの企業が最初にこうしたエージェントを開発するにせよ、その企業がAI研究を進め、同分野を開拓する上で、大きな優位性を持つだろう。これが、2025年が未来への道筋を決めると考えるもう一つの理由である」
一方でZuckerberg氏は、こうしたエージェントの実現はおそらく2026年まで待たなければならないだろうという慎重な姿勢も見せた。
「2025年には、AIエンジニアが幅広く導入され、開発の全てを変えるようなことは起こらないと思う。2025年はこうしたことが現実味を帯び、2026年以降のより劇的な変化の土台を築く年になると考えている」
Zuckerberg氏は、この予想を現実のものとするため、Metaの大規模言語モデル(LLM)「Llama」に期待を寄せている。最新版「Llama 4.0」は現在開発中だが、リリースされれば業界をけん引する存在になるだろうと同氏は述べた。
「『Llama 3』の目標は、クローズドモデルに匹敵するオープンソースを作ることだった」とZuckerberg氏。「Llama 4の目標は、(業界を)けん引することであり、同モデルは複数種類のデータを自然に収集・統合処理するだろう。これはオムニモデルであり、エージェント機能を搭載している」
Zuckerberg氏は、「Facebook」やその他のアプリと統合されているMetaのAIツールの月間平均ユーザー数が7億人に上ることを明らかにし、その数は2025年末までに10億人に達すると予測した。
「私は、2025年が高度な知性とパーソナライズされたAIアシスタントが10億人以上に普及する年になると予想しており、MetaのAIがその先導的な存在になると期待している」と同氏は述べた。その過程で、MetaのAIはパーソナライズされ、個人の状況、興味、性格により特化していくという。
同時にZuckerberg氏は、AIの分野で主導権を握るLlamaが独自の経済効果をもたらすだろうと主張した。
「Llamaがより広く使われるようになると、例えば半導体企業やその他のAPI、開発者プラットフォームでの最適化が進み、利用コストが下がっていく。場合によっては、当社もその改善によって恩恵を受けるだろう」と同氏は説明した。
Metaは現在、DeepSeekのAIモデルの台頭に伴うオープンソース競争に直面している。Zuckerberg氏は同社について聞かれると、DeepSeekの開発者が「まだわれわれが理解しきれていない斬新なことや、当社が自社のシステムに導入したいと思う先進的なことを行っている」と同社の技術を賞賛した。
Zuckerberg氏は、オープンソースのAIにはおそらく「世界標準」が存在すると主張し、「われわれの国家的な利益を考慮すると、その世界標準は米国発のものであることが重要である」と補足した。「だからこそ、われわれは真剣に取り組んでおり、世界中の人々が利用するAIシステムを構築したいと考えている」