インフォマティカ、「CDO Insights 2025」を公開–半数超の日本企業が生成AIの本番移行に苦戦
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インフォマティカ・ジャパンは2月4日、生成AI導入の現状に関するグローバル調査レポート「CDO Insights 2025」を発表した。日本企業の半数以上が生成AIを本番環境に移行する際に困難を感じているが、世界のデータ責任者の多くが生成AIへの投資を拡大する計画だという。
調査は、日本を含むアジア太平洋地域、欧州、北米の国・地域の最高データ責任者(CDO)、最高分析責任者(CAO)、最高データ分析責任者(CDAO)を対象に、2025年における企業の生成AIおよびデータマネジメントへの投資傾向、優先事項、課題を明らかにしている。
レポートによると、大多数のデータ責任者が2025年に生成AIへの投資(日本:90%、世界:87%)とデータマネジメントへの投資(日本:81%、世界:86%)を拡大する予定であると回答している。生成AIイニシアチブの推進理由となるビジネス上の優先課題について、多くの日本のデータ責任者は、特に顧客体験の向上(日本:52%、世界:43%)や業務の生産性の向上(日本:48%、世界全体:43%)を重視した。
また、企業が生成AIへの投資を拡大する計画を立てる中で、多くのデータ責任者(日本:95%、世界:92%)は、生成AIイニシアチブから早期に投資対効果(ROI)を得るという経営幹部の過度な期待やプレッシャーに直面している。
実際、ほぼ全てのデータ責任者(日本:95%、世界:97%)が、生成AIの業務上の価値を証明することの難しさを感じていると回答した。日本のデータ責任者は、主にサイバーセキュリティとプライバシーに関するコンプライアンス(日本:52%、世界:46%)や、ROIの効果的な測定ができない(日本:43%、世界:28%)といった制約のために、生成AIイニシアチブの業務上の価値を証明することが難しいと考えている。
レポートは、データの課題は依然として最大の障害であり続けているが、新たな障害も出現していると指摘する。その結果、半数以上のデータ責任者(日本: 52%、世界: 67%)が、生成AIの検証段階の半数さえも本番環境に移行できず、さまざまな障害に直面しているという。
日本企業で生成AIの検証作業が成功しない最大の要因は、AI技術自体の成熟度と相互運用性の欠如(57%)であり、その他にもデータ品質や準備状況などのデータに関する課題(48%)や、価値を実証できないといったプロセスに関する課題(48%)が多く見られた。
さらに、約半数(日本:48%、世界:56%)のデータ責任者が、特にデータの信頼性が生成AIの検証を進める上での大きな障害になっていると回答している。 また、大多数(日本:76%、世界:92%)のデータ責任者が、過去に発見された問題に対処することなく新しい生成AIの検証が進められていることを懸念している。
インフォマティカ・ジャパン 代表取締役社長の小澤泰斗氏は、「今回の調査で、日本のデータリーダーの95%が、生成AIイニシアチブから早期にROIを得るという経営幹部からのプレッシャーに直面していることが分かった。それでも、多くの企業が生成AIへの投資を拡大しようとしている。特に懸念されるのは、AIの変革的なインパクトを達成するために必要なデータの準備態勢を整えることができるかどうかだ」とコメントする。