企業の53%が事業に影響するネットワーク課題を抱え、68%が再構築を計画中–IIJ調査
今回は「企業の53%が事業に影響するネットワーク課題を抱え、68%が再構築を計画中–IIJ調査」についてご紹介します。
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インターネットイニシアティブ(IIJ)は、「多店舗/多拠点企業におけるネットワーク実態」に関する調査結果を公表した。調査に協力したアイ・ティ・アール(ITR)は、2025年以降にネットワークセキュリティが境界型セキュリティからゼロトラストネットワークへの移行が加速すると予測し、IIJはクラウドとオンプレミスが混在する環境でのネットワーク制御最適化の必要性を指摘している。
調査は、10拠点以上の店舗や拠点を持つ国内企業216社を対象として、2024年11月15~18日に実施した。IT部門で自社ネットワークの実務もしくは運用管理の計画・立案に携わっている人にアンケートを行い、有効回答は216件だった。
その結果では、最も多かったネットワークの課題が「SaaSへのアクセスなど店舗/拠点でのネットワーク利用に不便なことや制限が多い」(53%)だった。次いで「通信遅延やトラブルにより拠点業務や店舗運営に影響が発生することがある」(48%)、「店舗/拠点拡大に柔軟に対応できない」(41%)、「急な拠点展開スケジュール(新規店舗など)に対応できない」(39%)などが挙がった。
また、これらの課題はビジネスに大きな影響を与えており、51%が「ビジネス上の大きな問題になっている」と回答。ITインフラがビジネス基盤となる現代では、多店舗/多拠点企業のネットワーク課題の解決が急務と言える。
そのほかの結果として、課題解決に向けて68%の企業がネットワークの再構築を計画していることも分かった。28%が「大きな問題があるため、全面的に再構築する予定」、40%が「問題があるため、ネットワークの一部を変更する予定」と回答している。
クラウド利用については、3年後に「フルクラウド」と回答した企業が、現状の35%から44%に増加。しかし、「クラウドファースト(オンプレミス併用)」(31%)、「オンプレミスファースト(クラウド併用)」(19%)を合わせると、50%がオンプレミスとの併用を予定しており、ネットワーク設計にも影響を与えることが予想される。
ネットワークセキュリティの基本方針については、現在は「境界型セキュリティ」が74%と主流だが、3年後には「ゼロトラストネットワーク」が61%に増加している。このような結果からIIJは、オンプレミスとクラウドの併用環境下でのゼロトラストネットワーク構築が求められる――としている。