OpenInfra、Linux Foundationへの参加を発表
今回は「OpenInfra、Linux Foundationへの参加を発表」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Linux FoundationとOpen Infrastructure Foundation(OpenInfra)は、オープンソースコミュニティー強化のため、OpenInfraがLinux Foundationに加わりメンバー財団になる計画を発表した。この決定は両財団の理事会において満場一致で承認され、両財団の活気あるグローバルなエコシステムを一体化して、信頼されるオープンソースソリューションの提供を目指す。
Linux Foundationは、Open Source Development Labs(OSDL)とFree Standards Groupが統合して2007年に設立された。当時は、デスクトップ向け「Linux」とエンタープライズ向けLinuxの標準化が中心だったが、現在は900を超えるオープンソースプロジェクトを管理している。
一方、OpenInfraは2012年にOpenStack Foundationとしてスタートした。当時の使命は、サービスとしてのインフラストラクチャー(IaaS)によるオープンソースクラウド「OpenStack」の管理だった。それが2020年、OpenInfraに改称して、OpenStack以外も扱うようになった。具体的には、クラウドのライフサイクルを管理する「Airship」、軽量仮想マシンの「Kata Containers」、クラウドベースのエッジコンピューティングプラットフォームの「StarlingX」などを取り込んだ。
両財団は、Linux、OpenStack、「Kubernetes」などの主要プロジェクトを集めた「Open Infrastructure Blueprint」を通じて、すでに密接に協力している。Open Infrastructure Blueprintは、世界の何百もの組織でクリティカルワークロードを支えており、進化していくインフラ環境において、これらのテクノロジーが手を携えて成長し、プロプライエタリーなツールを上回る機会を生み出している。
力を合わせることで、両財団はKubernetesや「PyTorch」などのプロジェクトとの協力を通じて、データセンターのモダナイゼーションを加速する。つまり、この一体化は当然の一手だった。
両財団の開発者らは、2つの組織の力を合わせることで、一体化が進んで連係の取れたオープンソースのエコシステムを促進できる。今回の提携の狙いは、OpenInfraのコミュニティー中心のアプローチを維持しつつ、Linux Foundationの確立された統治体制の利点を生かすことにある。このアプローチなら、オープンソースの原則とコミュニティーの参加を支える枠組みの中で、開発者が働き続けられる。
OpenInfraと特に関係の深いデータセンターインフラ市場は、人工知能(AI)の需要、仮想化、デジタル主権などの影響で、大きく変化している。OpenInfra エグゼクティブディレクターのJonathan Bryce氏は、リソースを組み合わせて9兆ドル(約1335兆円)のオープンソース市場を引っ張っていく絶好のタイミングだと強調する。「Linux Foundationと共に、さらに緊密に連携して開発、展開を進め、オープンソースがこれからも勝利を収め続ける未来を築いていくことができる」と同氏は述べている。