NECとコエドブルワリー、エージェント型AIによるビール開発を発表
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AIが開発に関与するとビールはどんな味になるのだろうか――NECと協同商事 コエドブルワリー(埼玉県川越市、コエドブルワリー)は3月28日、NECの「Agentic AI」がレシピを考案し、開発したクラフトビール「人生醸造craft」を発表した。AIを活用して20~50代の各世代の特徴や価値観を表現した4種類のクラフトビールを共同開発、「4つの世代が歩んできた人生を味わえるAIクラフトビール」と位置付けている。
人生醸造craftは、4月1日にコエドブルワリー公式オンラインストアで予約販売を開始し、6月5日から順次出荷する。4本セットの税込み価格は1980円。初回ロットで2000セットを用意しており、反応を見て再醸造を行うという。
Agentic AIは、NEC独自の大規模言語モデル(LLM)のcotomiを利用しており、今回はビール開発を支援。cotomiが現代日本人を分析し、世代別のペルソナを作成して対象となる顧客を理解、レシピ情報などを基にレシピ案を作成した。プロンプトに開発するビールのイメージを入力するだけで、ここまでの作業を自動的に行う。
プロンプトには、「20代日本人をイメージして、社内外のレシピ情報を参考に、新しいクラフトビールのレシピを作成して」といったように入力して、レシピ案を得ることができたという。さらに、レシピ案に対して、AIとビール職人がチャット画面上で協議し、これらの意見を加えて最終的に完成させた。
コエドブルワリー 代表取締役の朝霧重治氏は、「職人とAIは対極にあるように感じられるが、対立ではなく協働できる環境が生まれるのではないかと考えた。これまでも職人の集合知により多くの賞をもらうことができたが、Agentic AIにより、スキルがある新しい仲間が一人増えたような感じだ。ビール作りの新しい提案をしてくれたり、職人が壁打ちできたりする相手が生まれた。AIとビール職人が共創したのは世界初だろう。数値化したり、分析したりすることで、安心して飲んでもらうということにも取り組んでいく」と述べた。
NEC 生成AI 事業開発統括部長の千葉雄樹氏は、「NECのAIは、独自機能として曖昧な指示に対し、賢く、効率良く業務を分解する能力を持つ。高度な専門業務や複雑な業務プロセスに対応できるAgentic AIの実現には適していると自負している。ツールとしての存在から、信頼して任せられる“Buddy”(バディ)へと進化させることができる」と語った。