ALSOKとNTT Com、大阪・関西万博でアバター対応を効率化–LLM「tsuzumi」を活用
今回は「ALSOKとNTT Com、大阪・関西万博でアバター対応を効率化–LLM「tsuzumi」を活用」についてご紹介します。
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綜合警備保障(ALSOK)とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、2025年大阪・関西万博で、アバターを使った来場者対応の精度を高め、業務を効率化するために、NTT Comの大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi」を使った実証実験を行う。アバターとLLMを組み合わせることで、警備業務を効率化し、必要な人員を減らすことを目指す。両社が4月1日に発表した。
両社によると、近年、多くの業界と同様に警備業界も人手不足が深刻になっている。そのため、アバターやAIを活用して業務を効率化することが求められている。しかし、警備業務で扱う情報は、セキュリティやプライバシーの観点から外部に漏らすことができない情報が多く、クラウドサービスを利用することに制限があった。また、専門性の高い警備業務に対応するためには、AIの学習や調整に多大なコストがかかるという課題もあった。
そこで、閉域環境での利用が可能で、業界特化型かつ軽量なLLMであるtsuzumiを活用することで、セキュリティと効率化を両立させたアバター運用を目指す。NTT Comが提供する閉域環境で運用することで、来場者のプライバシーや秘匿性の高い情報を安全に扱うことができる。
具体的には、大阪・関西万博のパビリオン「いのちの未来」に3台のアバターを設置し、来場者の問い合わせ対応や立ち入り禁止エリアの案内を行う。アバターでの対応が難しい質問は、ALSOKのオペレーターに切り替える。アバターには、AVITAの「AVACOM」を使用する。
また、来場者とアバターの会話内容をtsuzumiで要約することで、問い合わせ傾向の分析やレポート作成を効率化する。分析結果を基にアバターの調整を行い、アバターのみで対応できるケースを増やすことで、案内業務全体の効率化を目指す。
実施期間は4月1日から10月13日まで。ALSOKは全体管理、アバター運営、有人オペレーターを担当し、NTT Comはtsuzumiによる要約システムの構築とレポート提供を行う。
両社は、この取り組みを通じて効果が確認できれば、tsuzumiを警備業務のさまざまな分野に応用し、警備業界全体の業務効率化を推進していく考えだ。