逆のアプローチ、スプレッドシートにアプリを組み込もうとしている「Spreadsheet.com」

今回は「逆のアプローチ、スプレッドシートにアプリを組み込もうとしている「Spreadsheet.com」」についてご紹介します。

関連ワード （Spreadsheet.com、スプレッドシート等） についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。

スタートアップを始める際のこれまでの経験則といえば、スプレッドシートで仕事をしている人たちを見つけて、そのスプレッドシートを置き換えるアプリを作るというものだった。そういう風にしてあなたはスタートアップを始め、ソフトウェアの新しいカテゴリーを作ったかもしれない。

しかしSpreadsheet.comは逆のことをやっている。スプレッドシートをアプリにするのではなく、スプレッドシートにアプリを入れようとしているのだ。

同社が2020年6月に550万ドル（約6億700万円）を調達したと公表したことから、TechCrunchは同社に連絡を取った。このラウンドで支援をしたのはSpark Capital、First Round Capital、Firebolt Venturesで、けっこう前の話だ（PitchBookには、この資金調達の際の評価額は調達後で約2200万ドル（約24億2800万円）と記載されている）。しかしSpreadsheet.comはここまできちんとやってきている。ご紹介しよう。

スプレッドシートはデータベース（構造化されたデータのストレージ）と計算機能（平均や合計、その他いろいろ）、そしてプログラミングインターフェイス（関数など）が1つになっているものだ。このようにハイブリッドな機能セットであることから、アプリケーションがどんどん増える状況にあっても由緒あるMicrosoft Excelのような従来のスプレッドシートのツールは価値を持ち続けてきた。

スプレッドシートがどれほど世界を支えているかに関するジョークはたくさんある。例えばこんなミームが筆者の頭に残っている。

I got more pic.twitter.com/t4ibeRWhIf

— Amy Deep (@deepenergyy) July 20, 2021

スプレッドシートを置き換える動きはあるが、一般的な利用状況に決定的なダメージを与えるほどにはなっていない。この現実が、Spreadsheet.comの命題となっている。CEOのMatt Robinson（マット・ロビンソン）氏はTechCrunchに対し、ワークフローの一部をスプレッドシートから専用アプリに切り替えた企業は、単に両方のソフトウェアを併用する羽目に陥っていると述べた。そこでロビンソン氏と共同創業者のMurali Mohan（ムラリ・モハン）氏は、企業が必要以上に多くのアプリを併用しなくて済むスプレッドシートを作ろうと考えた。

同社の製品はどのように動作するのか。ロビンソン氏はこの質問に対し、質問で返してきた。「我々は現在、スプレッドシートで何をしているでしょうか？」。同氏は例としてデータの管理、タスクの割り当て、書類とのリンクなどを挙げた。そして、Spreadsheet.comのサービスを利用すれば、これらは別のアプリを使わなくてもスプレッドシートの「中で」できると述べた。

同氏は「我々はSpreadsheet.comを両方の世界で最高のものになるように設計しました。すでにご存じのスプレッドシートと同様に動作し、まったく新しい機能も備えています」と説明した。

同社のソフトウェアでは、Airtableのファンにはおなじみのタイムラインスタイルなどさまざまな形式でスプレッドシートを表示することができる。さらにロビンソン氏は、Spreadsheet.comではよく使われている数式も扱えることを強調し、ifとthenの関数でデータを他のアプリに送ったりメールを送信したりすることもできると付け加えた。同氏によれば、サードパーティのプラグインではなく自社で機能を開発しているという。

補足しておくと、Spreadsheet.comはまだ一般に公開されていないので、聞いたことがないとしてもあなたが遅れているわけではない。同社はTechCrunchに対し、現在ウェイトリストに1万6000人が登録しており、これ以外の人たちにはスプレッドシートの日である10月17日に公開する予定だと説明した。

ステルスモードのような状態でこれほどの人数のウェイトリストをどのようにして獲得したのかを尋ねると、ロビンソン氏はFast Companyのサイトで2019年に取り上げられたことを指摘した。上々の結果だ。

スタートアップが過去の資金調達ラウンドを発表したときに我々が真っ先に聞きたいのは、もう一度資金調達をしようとしているかどうかということだ。TechCrunchは企業の次の資金調達サイクルに口出しをしたいわけではない。ロビンソン氏は、Spreadsheet.comにはシリーズAに対する関心が寄せられており1年以内に資金調達をするかもしれないと述べた。明日にでもというわけではないので、筆者は当面、同社について語ってもいいだろう。

ロビンソン氏によれば、Spreadsheet.comにはおよそ2年半分の資金があり現金に困ってはいないという。同社が2021年中に資金調達をするとしたら、高い評価額で調達できるだろう。必要のないときに資金調達をせよ、というのも経験則だ。

同社が現金を必要としていないのに1年以内に資金調達をするとしたら、その理由は何か。ロビンソン氏は、エンジニア以外の人材を増やすために最高の人材を雇おうとするとお金がかかると述べた。現在、同社の人員の約92％はエンジニアだ。さらに同氏は、多額の資金を調達している競合他社もあるとも述べた。これから闘っていくにもお金がかかるだろう。

Spreadsheet.comが参入する世界には、競合がたくさんある。目立つのはユニコーンであるAirtableで、Crunchbaseのデータによればこれまでに6億ドル（約660億円）以上を調達した。スプレッドシートでの共同作業をしやすくしようとしているLayerや、ノーコード開発者がスプレッドシートからアプリを作れるようにするStackerなどが、Spreadsheet.comに対抗する存在だ。元はdashdashという名前だったRowsもそうだし、スプレッドシートからブランドのライセンス業務ができるようにするFlowhavenはSpreadsheet.comが闘いを挑むマーケットトレンドの1つだ。Fivetranは自社のレポートに「スプレッドシートを現代にふさわしいものにし、ユーザーがもっと簡単にやっかいなデータを扱い大量の情報を分析できるようにしたい」と書いている。

我々は、Spreadsheet.comがドアを開いてみんながその技術を知ることになるのを待っているところだ。スプレッドシートがアプリになるのか、アプリがスプレッドシートに入ってくるのか。その答えは今後わかるだろう。

関連記事：スプレッドシートからノーコードでアプリを作れるようにするStackerが約1.8億円を調達

画像クレジット： Matejmo / Getty Images

【原文】

An old rule of thumb for building a startup is to find a group of professionals who use spreadsheets to do their work and then build an app to replace their spreadsheet usage. Presto, you have a startup, and perhaps even a new software category.

Spreadsheet.com, however, is doing the opposite. Instead of turning spreadsheets into apps, the startup wants to put apps in your spreadsheets.

TechCrunch caught up with the company when it reached out, disclosing that it raised $5.5 million last June. That round, wrought from the coffers of Spark Capital, First Round Capital and Firebolt Ventures, is now a pretty dated event. (PitchBook details a valuation of around $22 million, post-money, for that funding event.) But what Spreadsheet.com is up to is neat. Let’s talk about it.

People love spreadsheets

Spreadsheets are a blend of database (structured data storage), calculator (averages, sums and all sorts of other goodies) and programming interface (functions and more). That hybrid feature set has kept traditional spreadsheet tools like Microsoft’s venerable Excel relevant amid a growing sea of applications.

Jokes abound concerning just how much spreadsheets hold up the world. This meme remains stuck in my mind, for example:

The movement to replace spreadsheets has yet to strike a lethal blow against their general usage. That reality forms part of Spreadsheet.com’s thesis. CEO Matt Robinson told TechCrunch that companies that break out parts of their workflow from spreadsheets into tailored apps wind up merely running both sets of software at the same time. So, Robinson and co-founder Murali Mohan want to build a spreadsheet that helps companies avoid running more apps at one time than they must.

What does the company’s product do? Robinson answered that question with a question of his own: What do we currently do with spreadsheets? He offered up managing data, assigning tasks and linking to docs as examples. Using his startup’s service, he said, those are things that you can do in a spreadsheet, without having to use a separate app.

“We designed Spreadsheet.com to be the best of both worlds,” he explained in a follow-up Q&A. “It works just like the traditional spreadsheet you already know, but with a whole new set of capabilities.”

The company’s software can display spreadsheets in various formats like a timeline-style perspective, something that should be familiar to Airtable fans. Robinson also emphasized that Spreadsheet.com can handle formulas that folks already know, adding that it will be able to handle if-then functions to send data to other apps or trigger emails. The CEO argued that his company is building first-party features instead of third-party plugins.

Notably, Spreadsheet.com is not generally available today, so if you haven’t heard of it, don’t consider yourself behind. The company told TechCrunch that it currently has a 16,000-person waiting list, which it plans to open to others on October 17, which, it turns out, is Spreadsheet Day.

Asked how the company managed to build such a large waitlist while being in something akin to stealth mode, Robinson noted that Fast Company did cover the company back in 2019. Not a bad result.

What’s ahead?

When a startup flies out of the ether to announce a historical funding round, our first question is whether it’s about to fundraise again. TechCrunch doesn’t want to play patsy to a company’s next funding cycle. In this case, Robinson said that his startup has received inbound Series A interest and may raise in the next 12 months. Because that’s not tomorrow, I’m content to yammer about them in the interim.

Robinson indicated that Spreadsheet.com has around 2.5 years of capital in the bank and is not cash-constrained. If it does raise in 2021, then, it should be able to extract a pound of flesh in the form of a strong valuation; raise when you don’t need to, another startup rule of thumb states.

Why raise more capital inside the next year if the company doesn’t need cash? Robinson said that if his startup wants to scale its non-engineering roles — it is currently around 92% engineers by headcount — and wants to hire the best, those folks won’t come cheap. And the CEO noted that some competing players have raised hundreds of millions of dollars. Competing won’t be cheap, either.

In the larger universe that Spreadsheet.com plays in, there are many competing companies. Airtable is the obvious mention; the unicorn has raised more than $600 million, per Crunchbase data. Layer wants to make spreadsheets more collaboration-friendly. Stacker wants to help no-code developers build apps from spreadsheets, something akin to the antithesis of Spreadsheets.com. So does Rows, which was known as dashdash earlier in life. Flowhaven wants to do brand work outside of spreadsheets, an example of the market trend that Spreadsheet.com wants to combat. And Fivetran wants to “bring spreadsheets into the modern age and make it easier for users to work with messy data and analyze large amounts of information,” per our own reporting.

So, we now wait for Spreadsheet.com to open its doors and let the world get a better look at its tech. Are spreadsheets going apps, or are apps going spreadsheets? We’ll find out.

（文：Alex Wilhelm、翻訳：Kaori Koyama）

Google スプレッドシート - オンラインでスプレッドシートを …

パソコン、スマートフォン、タブレットのどこからでも新しいスプレッドシートを作成して、他のユーザーと同時に編集。インターネットに接続していなくても作業を継続でき、Excel ファイルも編集できる、Google の無料サービスです。

Google スプレッドシート: ログイン

Google スプレッドシートには、無料の Google アカウント（個人ユーザー向け）または Google Workspace アカウント（ビジネス ユーザー向け）でアクセスできます。

Googleスプレッドシートとは？ Excelとの違いや初心者でも分 …

Googleスプレッドシートとは、検索で有名なGoogleが開発した表計算ソフトです。表計算ソフトといえばマイクロソフトのExcelが有名ですが、Googleスプレッドシートの人気も徐々に高まっています。 ここでは編集や共有方法などExcelとの使い方の違いを交えながら、Googleスプレッドシートとはどんなソフトなのか、使い方や特徴を整理してみました。

Google スプレッドシート - Google Play のアプリ

Google スプレッドシートは Google Workspace に含まれるサービスであり、あらゆる規模のチームでチャット、スプレッドシートの作成、共同編集を行えます。Google Workspace 版の Google スプレッドシートには次のような利点があります。

【Googleスプレッドシート】初心者向けの使い方・ …

この記事では、Google社が提供しているスプレッドシートについて、特徴や似ているExcelとの違い、覚えておきたい操作などについて詳しく解説しています。スマホやiPhoneでも使用でき、とても便利です。初心者の方でもわかりやすいように詳しく説明します。

Googleスプレッドシートとは？使い方とExcelとの違いについて ...

パソコンでさまざまなデータを使用してグラフを作成したり、統計を取ったりする際に使われるソフトといえば、Microsoft社の「Excel」が有名です。ビジネスでもプライベートでも世界中の人々に利用されています。

スプレッドシートの使い方とは | 基本操作やExcelとの違い ...

 · スプレッドシートとは、Googleが提供しているオンライン表計算ソフトです。Excelも表計算ソフトの一つです。スプレッドシートは、Excelとほぼ同じと認識して問題ないでしょう。 表計算ソフトになる スプレッドシートの主な機能は表計算です

Google ドキュメント - オンラインでドキュメントを作成、編 …

パソコン、スマートフォン、タブレットのどこからでも新しいドキュメントを作成して、他のユーザーと同時に編集。インターネットに接続していなくても作業を継続でき、Word ファイルも編集できる、Google の無料サービスです。

Google スプレッドシート pc ダウンロード- Windows バージョ …

Windows PCにGoogle スプレッドシート をダウンロードしてインストールします。 あなたのコンピュータにGoogle スプレッドシートをこのポストから無料でダウンロードしてインストールすることができます。PC上でGoogle スプレッドシートを使うこの方法は、Windows 7/8 / 8.1 / 10とすべてのMac OSで動作します。

Spreadsheet.comはスプレッドシートにアプリを組み込もうと …

スタートアップを始める際のこれまでの経験則といえば、スプレッドシートで仕事をしている人たちを見つけて、そのスプレッドシートを置き換えるアプリを作るというものだった。しかしSpreadsheet.comは逆のことをやっている。