マイクロソフト、AIインフラサービス「Singularity」の詳細を説明
今回は「マイクロソフト、AIインフラサービス「Singularity」の詳細を説明」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Microsoftが「Singularity」という開発コード名の新しい人工知能(AI)インフラサービスの構築に取り組んでいる。同社がSingularityチームの求人情報に掲載した説明によれば、作ろうとしているのは「Microsoftの社内と社外の両方でAIの大きな推進基盤となる、ゼロから構築される新しいAIプラットフォームサービス」だ。
このプロジェクトに取り組んでいるグループは、「Singularity: Planet-Scale, Preemptible and Elastic Scheduling of AI Workloads」と題した論文を発表し、同プロジェクトの技術的な詳細を明らかにした。Singularityは、データサイエンティストやAI実務者がモデルの構築、拡張、実験、反復を行うための、AIに特化して構築された分散型インフラサービスだ。
論文には次のように書かれている。
Microsoftはこれまでにも、FPGAをサービスとして顧客に提供する計画に言及してきた。2018年には、Azure上で高速なAI処理を提供するよう設計された「Project Brainwave」を活用する「Azure Machine Learning Hardware Accelerated Models」のプレビュー版を公開した。 クラウド上のAIワークロードでFPGAを利用できるサービスを提供するための第一歩となった。
筆者はSingularityについて、Brainwaveを商用サービスとして提供するための次のフェーズになるのではないかと予想している。
また同社は2019年、OpenAIに10億ドル(当時のレートで約1080億円)を出資し、その1年後には、OpenAI専用の世界5位に入る性能のスーパーコンピューターを共同開発したと発表している。
Microsoftウォッチャーであれば、「Singularity」というコードネームが、Microsoftの別のプロジェクトでも使われていたことを思い出すかもしれない。こちらのSingularityは、すべてがマネージコードで開発されたマイクロカーネルOSと、一連のツールやライブラリーを指していた。このSingularityはWindowsをベースにしたものではなく、概念実証としてゼロから作られたものだった。Singularityは、「Barrelfish」「Helios」「Midori」「Drawbridge」などのMicrosoftのOS研究プロジェクトを生み出し、あるいは影響を与えた。
AIに特化したスーパーコンピューティング能力を社内や顧客に提供しようとしている企業は、Microsoftだけではない。Metaも同様の取り組みを進めており、当然ながら、そのプロジェクトはメタバースを実現するための鍵だと位置づけられている。