辞めた会社に戻る「ブーメラン社員」は人材不足の有力な解決策だ
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退職は人生における大きな決断であり、多くの場合は従業員側が、今の勤務先では個人またはプロフェッショナルとしてのニーズをもはや満たせないと感じた結果として起きる。
しかし、別れは永遠のものとは限らない。多くの企業は、一度辞めた従業員を再び採用することに価値を見出し始めている。
LinkedInのデータによれば、2021年に企業が採用した社員の4.5%をブーメラン社員が占めており、2019年の3.9%よりも増加している。
退社が円満だったことが前提ではあるが、いわゆる「ブーメラン社員」を雇用するメリットは数多くある。希少な技術的スキルや貴重なビジネスセンスを持つ人材であればなおさらだ。
例えばRoktは、最近になって、2020年6月に同社の上級機械学習エンジニアを辞めてFacebook(現Meta)に転職したYan Xu博士を再び迎え入れている。
Yan氏は、Facebookのソーシャルネットワーク部門で2年間応用機械学習の分野に取り組んでいたが、2022年6月に機械学習担当エンジニアリングディレクターとしてRoktに戻った。
Yan氏がRoktに戻る前に最初にしたことの1つは、Roktの中で同氏のスキルを生かせるのはどこか、最も大きな影響を与えられるのはどこかを、同社の最高経営責任者(CEO)と話し合うことだった。同氏は、「私は2つのことを検討した。機械学習はビジネスの中核なのか、そして、私がどれだけ影響を与えられるかだ」と述べている。
「私が2番目にやったことは、Roktに務めている多くの友人に電話をして、現在の組織構造について尋ねることだった。チームの構造がどうなっており、ビジョンはどうなっているか。財務状況はどうなのか。現在の経済状況を考えれば、こうしたことは私が決断するために重要なことだった」
Roktの最高人事責任者であるSarah Wilson氏は、以前働いていた社員に戻ってもらうことには、非常に大きな価値があると述べている。
「ブーメラン社員は、2つの点で価値がある。彼らが退社したときに会社が失った知識と、彼らが他の場所で得てきた知識を持っていることだ」
元社員を再び雇用することは、財務的に見ても理に適っている。どれだけ長く会社を離れていたかにもよるが、ブーメラン社員の新入社員研修やトレーニングにかかるコストは、まったく新しい社員を雇う場合よりも安く上がる。その上、ブーメラン社員は、すでに社内の人間関係や顧客との関係を確立している。そのため、通常であれば新入社員が必要とするであろう時間や手間を減らし、それよりも重要な、会社としての目標や戦略目標に時間を費やすことができる。