ついにKubernetesからDockershimが正式に削除、Docker Engineのサポートが終了。今年最初のKuberenetes 1.24正式版がリリース

今回は「ついにKubernetesからDockershimが正式に削除、Docker Engineのサポートが終了。今年最初のKuberenetes 1.24正式版がリリース」についてご紹介します。

関連ワード (見直、見込、非推奨等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


オープンソースとして開発されているコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」の開発チームは、Kubernetes 1.24正式版のリリースを発表しました。今年最初のKubernetesのリリースとなります。

Happy release day and congratulations to all the Kubernetes contributors who worked hard on the 1.24 “Stargazer” release! Kubernetes users and contributors alike should check out the release blog for a quick look at what’s new in Kubernetes v1.24! https://t.co/0b8v4YfCax

— K8sContributors (@K8sContributors) May 3, 2022

Kubernetes 1.24の最大の変更点は、「Dockershim」が正式に削除されたことでしょう。Dockershimは2020年12月にリリースされたKubernetes 1.20から非推奨となっており、そこから約1年半が経過した本バージョンのリリースで正式に削除となりました。

参考:Dockershimを非推奨とした「Kubernetes 1.20」が正式リリース。Graceful node Shutdown機能がアルファ版で登場など

今後さまざまなKubernetes関連の実装やサービスでKubernetes 1.24へのアップデートが行われると見込まれます。Dockershimが非推奨になってから十分な時間が経過しているため多くのユーザーはすでにcontainerdやcri-oなどDocker Engine以外のコンテナランタイムに移行したと思われますが、もしもまだKubernetesでDocker Engineを使っている場合には、早急な見直しが必要でしょう。

Dockershimが削除されるまでの経緯

DockershimはKubernetesでコンテナランタイムとしてDocker Engineを利用するためのブリッジの役割をしていたインターフェイスでした。

もともとKubernetesはコンテナランタイムとしてDocker Engineをサポートしていました。というのも、Kubernetesが登場したときにはコンテナランタイムは事実上Docker Engineしか選択肢がなかったためです。

しかしその後、CoreOSのrktを始めとするDocker Engine以外のコンテナランタイムが登場したことで、Kubernetesは複数のコンテナランタイムをサポートするべく、コンテナランタイムとのインターフェイスとして「Container Runtime Interface」(CRI)というAPIを新たに定義します。

このCRIをサポートするコンテナランタイムであれば、Kubernetes上で利用できることになるのですが、Docker EngineはCRI以前から存在していたこともあり、CRIをサポートしていませんでした。

そこでKubernetesはCRIとDocker EngineのブリッジとしてDockershimを同梱し、CRI策定後も継続してDocker Engineをコンテナランタイムとしてサポートしてきました。

しかしすでにcontainerd、cri-o、gVisor、Firecrackerなど、さまざまなコンテナランタイムの選択肢が登場したことで、KubernetesとしてはDockershimの役割を終えるタイミングが来たと判断したわけです。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
金融犯罪の不正取引をAIで検知するアプローチ
IT関連
2022-03-17 12:56
信用できない大手ハイテク企業の自主規制、今、米国議会の行動が必要とされている
パブリック / ダイバーシティ
2021-03-29 03:36
リモートかハイブリッドか、これからの働き方をどう定める?–判断迫られる企業
IT関連
2021-07-19 18:16
Cloudflare、世界中からのデータベースアクセスを高速化する「Hyperdrive」正式サービスに。CDNを用いてDBのコネクションプーリングやキャッシュを提供
Cloudflare
2024-04-02 13:22
マイクロソフト、4月の月例パッチ–脆弱性100件超に対処
IT関連
2022-04-14 08:00
生き残りの施策にマイナスイメージ–アクセンチュア、「顧客との認識ズレ」に警鐘
IT関連
2024-03-08 17:22
GM、「ChatGPT」の技術による自動車向けAIアシスタントを計画か
IT関連
2023-03-16 20:52
ZOZOTOWNにコスメ専門モール登場、肌色が計測できるメガネ型端末「ZOZOGLASS」を同時リリース
ネットサービス
2021-03-19 10:05
YouTubeにインターネットテレビの広告でもっと買い物しやすくなる新機能追加、Z世代をターゲットに
ネットサービス
2021-05-06 12:20
AbemaTVが中継した格闘技イベント、CDNで4.5Tbpsを記録
IT関連
2022-07-02 08:25
ウェブ版「Word」文書を「PowerPoint」プレゼンテーションに変換する機能、Office Insiderに
IT関連
2021-02-26 15:59
「公認釣り人」に年120万円支給 釣りSNS運営会社がスポンサーシップ制度
企業・業界動向
2021-08-14 23:19
Chromeブラウザの更新サイクルが6週間から4週間に短縮へ
アプリ・Web
2021-03-06 09:58
インテルとDARPAが提携、セキュアなストラクチャードASICチップを米国で開発
IT関連
2021-03-19 18:01