脱「Excel」の経営管理DXでスピーディーな意思決定(前編)
今回は「脱「Excel」の経営管理DXでスピーディーな意思決定(前編)」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ビジネスの現場において、デジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性は日に日に増してきています。Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を合わせた“VUCA”という言葉で表され、先行きが見通しづらい今の時代、企業はその競争力を強化していくため、DXの推進が欠かせない状況です。
また、DXの文脈で、“脱「Excel」”に取り組む企業も増えてきています。
本連載では、経営管理領域におけるDXの現状と、脱Excelのポイント、注意点について解説していきます。前編である今回は、DXの定義をおさらいし、そこから経営管理の現状について触れ、Excelで経営管理を実施する際の問題点の一つについて述べます。
そもそもDXとは何を指すのでしょうか。さまざまな切り口から語られることの多いDXですが、ここでは、経済産業省の「DX推進ガイドライン」にある定義を参考にしたいと思います。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
ここで注目いただきたいことは、DXとは単なるデジタル化や業務効率化ではなく、「変革を起こし、競争上の優位性を確立すること」であるとしている点です。後に触れますが、経営管理基盤の構築こそ、この目的を達成するための一丁目一番地であると筆者は考えています。
また、脱Excelも同様に近年注目を浴びているキーワードです。これはクラウドサービスの発展とともに、それまでExcelで管理していた業務が専門性の高いツール(多くはSaaSと呼ばれるクラウドサービス)に移行することを指します。例えば、勤怠管理や顧客管理などは、一昔前であればExcelで管理していたが、現在は専用ツールを利用しているという会社も多くなってきているのではないでしょうか。
次に経営管理について確認していきます。経営管理とは、「組織が目標に向かって活動するために資源(リソース)を配分し、目標と結果のギャップを把握して必要に応じて調整するシステム」のことを指します。
以下本稿では、経営管理における予算策定、予実管理、着地見込、経営分析について主に解説します。
では、肝心の経営管理領域におけるDX、脱Excelの現状はどうでしょうか。残念ながら経営管理そのもののDXについては、あまり進んでいないというのが現状です。下のグラフは経営管理に利用しているツールの割合を示しています。