グーグル、「Gemini Pro」のプレビュー版を「AI Studio」「Vertex AI」で利用可能に
今回は「グーグル、「Gemini Pro」のプレビュー版を「AI Studio」「Vertex AI」で利用可能に」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Googleが米国時間12月13日午前、「Gemini Pro」のプレビュー版を、「Google Cloud」上で動作するプログラミングツールの「Google AI Studio」およびエンタープライズ向けのフルマネージドプログラミングツール「Vertex AI」のユーザーに提供を開始すると発表した。「Gemini」は同社のラインナップの最高峰に位置付けられる人工知能(AI)プログラムで、1週間前の6日に初披露されていた。
Google Cloudの最高経営責任者(CEO)を務めるThomas Kurian氏は記者発表で、GoogleのカスタムAIチップ「Tensor Processing Unit」(TPU)に言及した際に、「Geminiはトレーニングを受け、広範なAIハイパーコンピューティングインフラの一部を占める」と語り、「これは社内だけでなく、今後は顧客にも提供していくインフラだ」と語った。
Google AI Studioは個人および小規模チーム向けのサービスだ。AI Studioでは、Gemini Proのプレビュー版を毎分60リクエストまで無料で使うことができる。Googleによると、この数字は、ほかの無料プログラミングツールの20倍に相当するという。
AI Studioのデモでは、主に自然言語からなるプロンプトを用いて不動産仲介業向けのアプリケーションを構築する場面が披露され、家の内装の画像を挿入したり、写真の特徴を説明するテキストをプログラムに生成させたりする機能がアプリに加えられた。
一方のVertex AIは、AI Studioと対照的に、サードパーティーのGoogle Cloudパートナーを含む膨大な数の企業データソースとの接続が可能で、エンタープライズが持つ社内データの活用に力点が置かれている。
Kurian氏は、Geminiが「ハルシネーション」(幻覚、AIが事実に即していない情報を生成する現象)を回避できると企業に安心してもらえるよう取り組みを進めていると強調した。この現象は、AI利用に対する懸念を生じさせているとしてさかんに報じられている。
そこで米ZDNETは、Google Cloudに対し「エンタープライズとの初期の取り組みにおいて、正確性、一貫性、安全性がある程度担保されていると考えるに十分な出力結果が得られ、企業が懸念を解消するまでどれくらい時間がかかるのか」と質問した。
だが同社は、Gemini Proへの「大規模な」アクセスがAI StudioとVertex AIで可能になったばかりだという事情を挙げ、「このような今後の展望に関する質問に対して臆測を述べる」ことを避けた。
今回の発表は、Google Cloudが13日に開催した開発者向けの無料イベント「Google Cloud Applied AI Summit」で行われたものだ。
Vertex AIは、Google Cloudの無料トライアルに登録することで試用できる。Vertex AIでGemini Proのプレビューモードを使用すると、AI Studioと同じく、1分間に60件というリクエスト数が無料で割り当てられる。
Google Cloudによれば、Gemini Proの一般提供が「2024年初頭」に開始された時点で、AI StudioとVertex AIでの利用が有料になるという。金額は入力1000文字あたり0.00025ドルまたは画像1枚あたり0.0025ドル、出力1000文字あたり0.0005ドル。Gemini Proの文字ベースの料金は、Googleの大規模言語モデル「PaLM 2」と比べて、入力については4分の1、出力については2分の1に抑えられていると、Kurian氏は述べている。
Gemini Proは3種類あるバージョンの1つで、他の2つは「Ultra」と「Nano」だ。Ultraは現在、プライベートプレビュー版として提供されており、一部の顧客からフィードバックを得ている段階だとKurian氏は説明した。一方、Nanoはモバイルデバイス上で展開される予定で、Googleの「Pixel 8 Pro」スマートフォンではすでに利用可能になっている。
さらにGoogle Cloudは、テキストから画像を生成するAIモデルの次世代バージョン「Imagen 2」を発表した。同社によれば、テキストレンダリングや画像への企業ブランドの挿入(企業のロゴ入りの歯磨き粉を洗面台の画像に挿入するなど)といった作業で、機能が向上しているという。Imagen 2は、Vertex AI上で利用できる。