PCやSaaSを管理するクラウド「ジョーシス」、2023年から英語圏でサービス提供

今回は「PCやSaaSを管理するクラウド「ジョーシス」、2023年から英語圏でサービス提供」についてご紹介します。

関連ワード (クライアント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ラクスルは、PCなどの端末とSaaSを統合管理するクラウドサービス「ジョーシス」の提供を2021年9月に開始。2022年2月にジョーシス事業は「ジョーシス株式会社」として分社化された。

 ジョーシスは従業員入社時のデバイス調達からキッティング(業務内容に合わせた設定)、SaaSアカウントの作成を手始めに、在籍中は端末とSaaSの棚卸し、ヘルプデスク対応、端末とSaaSの割り付けや権限変更。そして退社時は端末返却や管理、SaaSアカウントのワンクリック削除といったIT部門が担ってきた雑務(コーポレートIT業務の一部)をクラウドで一括して実行できる。

 同サービスは直近の9カ月で月次収益(Monthly Recurring Revenue:MRR)が29倍に増加したという。2022年8月にサービス利用企業の利用満足度を測るエリステストでは、50%が「ジョーシスが使えなくなるととても残念」と回答している。

 同社によれば、ジョーシスが担う「コーポレートIT業務の再構築」は、日本企業はもちろん世界中の企業が直面する課題という。

 そのジョーシスは9月7日に第三者割当増資で総額44億2000万円を調達した。グローバル・ブレイン、ANRI、Yamauchi-No.10、デジタルホールディングス、WiLなどのベンチャーキャピタルが引き受けた。

 今回の資金調達をもとに、ジョーシスは英語圏でのサービスを2023年から提供する。2023年初頭にシンガポールで開始、2023年内に米国を含む英語圏でのサービス提供を考えている(サービス提供はインドやシンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、英国、ドイツ、オランダ、カナダを想定している)。

 日本のITベンダーが英語圏で製品やサービスを提供するのは極めて少ない。何を狙い、どのように英語圏で利用してもらうのか――。メールで取材した。回答したのはジョーシス 最高プロダクト責任者(CPO) 横手絢一氏。

 日本国内でジョーシスを利用する企業の特徴はどういったものがあるのか。

 日本企業でのIT部門は海外企業と比べると異なる部分があると指摘されている。例えば、IT人材の数を「ユーザー企業:ベンダー企業」で見ると、割合は日本が「3:7」であるのに対して、米国は「7:3」となっている(英国やドイツ、フランスだと「6:4」、いずれにしてもユーザー企業の方がIT人材は多い)。

 日本市場では、どうしても頼らざるを得ないのが外部のシステムインテグレーター(SIer)だ。

 英語圏でのサービス提供を狙うジョーシスは、日本と異なる海外企業のIT部門の状況をどのように見ているのか。横手氏は「SIerの存在が日本企業と異なっている」と解説した。

 日本のITベンダーが海外に進出するときに気を付けたいのが、企業文化や商習慣の違いだ。例えば、米国企業の場合、上司は自分のスケジュールを共有したがらないという(この数年で変わっているとも聞く)。

 日本と米国の違いで言えば、電話の存在だ。日本企業の場合、所属する部署の代表番号があるが、米国企業は所属部署の代表番号はないと言われている。日本製の製品やサービスが海外に進出する時には、こうした企業文化や商習慣の違いは見えない障害になりかねない。ジョーシスは、どのように考えているのか。

 「コーポレートIT業務の再構築」は日本を含めた世界共通の課題とジョーシスは主張する。同社は世界共通の課題として「情報システム全体の戦略デザインの欠如」も考えている。これはどういうことだろうか。

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