デジタルウォレットの相互運用性を目指す団体、The Linux Foundationが設立へ
今回は「デジタルウォレットの相互運用性を目指す団体、The Linux Foundationが設立へ」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
The Linux Foundationは、ダブリンで開催された「Open Source Summit Europe」で現地時間9月13日、「OpenWallet Foundation(OWF)」を設立すると発表した。OpenWalletは、多様なデジタルウォレットの相互運用性を支える最新のオープンソースプロジェクトだ。
数年前、「デジタルウォレット」という言葉は、大半の人にとって不可解なものでもあった。それが今では現実世界でもオンラインでも、「Apple Pay」「Google Pay」「Samsung Pay」といったデジタルウォレットは、急速にクレジットカードや現金といった購入手段に取って代わりつつある。
その上、デジタルウォレットは単なる非接触型の決済ツールにとどまるものではない。運転免許証や搭乗券、場合によっては図書館カードの代わりにもなりつつある。以前は後ろポケットの財布に入っていたさまざまなものが、今ではデジタルウォレットから利用できる。
今のところ、用途によってデジタルウォレットを使い分ける必要がある。OWFの創設者Daniel Goldscheider氏は基調演説で、こうした問題に取り組みたいと説明した。
一方、同氏は次のように述べている。「OWFは、デジタルウォレットを発行したり、認証情報を提供したり、規格を策定したりするつもりはない。IDの保管をめぐって OpenID FoundationやThe Open Identity Exchange(OIX)と競い合うつもりもない」「そうではなく、これらの規格を利用して、誰もが自分のデジタルウォレットで利用できる、同じ中核部分を共有するソフトウェアを開発する」
目標は、すべてのデジタルウォレットが相互運用できるようにすることだ。OWFはまた、すべてのデジタルウォレットが(当然ながら)安全で、多目的に使えるようにしたいと考えている。
Goldscheider氏は次のように説明した。「『Google Chrome』や『Microsoft Edge』、『Mozilla Firefox』など、使っているウェブブラウザーが何であれ、『Blink』や『Gecko』などのブラウザーエンジンを利用している。OWFについても同じように考えてもらえばいい」
団体や企業は、こうしたオープンソースのソフトウェアエンジンを利用して、独自のデジタルウォレットを開発できる。あるいは、既存のデジタルウォレットの支持者は、OWFのソフトウェアを導入して各自のデジタルウォレットを改善できる。
すでにAccenture、Avast Software、CVS Healthなどの企業がOWFの支持を表明している。