NEC、ベクトル型スパコン「SX-Aurora TSUBASA」の新モデル–東北大学が先行導入

今回は「NEC、ベクトル型スパコン「SX-Aurora TSUBASA」の新モデル–東北大学が先行導入」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 NECは10月7日、ベクトル型スーパーコンピューター「SX-Aurora TSUBASA」の新モデル「SX-Aurora TSUBASA C401-8」を発売した。既に東北大学での導入が決定している。2024年度までに100億円の売り上げを目指す。

 SX-Aurora TSUBASA C401-8は、CPUのコア数を従来の10コアから16コアに倍増し、さらにL3キャッシュを新規採用することで、処理性能を従来機比で2.5倍に高速化した。また、最新のHBM2Eメモリーを採用することで、メモリーバンド幅を同1.6倍、メモリー容量を同2倍に強化している。加えて、最先端のプロセスを採用し、電力効率を従来機比で2倍に高めたことで、二酸化炭素(CO2)排出量を削減する。

 SX-Aurora TSUBASAで利用していたソースプログラムをそのまま使え、Fortran、C/C++のプログラムをコンパイルするのみで、プログラムが自動的に最適化され、高速化できるとしている。

 SX-Aurora TSUBASA C401-8は、東北大学サイバーサイエンスセンターの新たな大規模科学計算システムとして採用が決定している。合計4032基のベクトルエンジン(VE)を搭載したシステムとなり、総理論演算性能が約21PFLOPS。世界最大のベクトル型スーパーコンピューターシステムになるとしている。2023年8月に運用を開始する予定。

 東北大学ではベクトル型スーパーコンピューターである「SXシリーズ」を以前から採用しており、航空機や発電タービンなどのものづくり分野で求められる大規模数値流体シミュレーションに加え、津波浸水や河川氾濫の被害予測などの防災減災や熱中症リスク評価などの気候変動の適応策に役立つシミュレーションに活用している。新しい分野として量子コンピューティングなどのさまざまな研究開発の分野にも貢献しているという。

 ドイツ気象庁でもSX-Aurora TSUBASA C401-8の電力効率が評価され、天気予報システムの増強を目的に2023年9月の導入を予定している。

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