変化し続けるハイブリッドワーク、オフィス再開には柔軟な対応を
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2022年に入ってからは、オフィス勤務の再開ポリシーをめぐる雇用主と従業員の間の綱引きが続いている。調査によれば、米国では、2022年上半期のハイブリッドワーカーの出勤日数は週に1日強だったという。
しかし、年末が近づき、経済の不確実性が雇用市場を脅かすようになるにつれて、ハイブリッドワーカーの働き方も変化してきている。ハイブリッドワークを採用する企業向けにオフィススペース管理製品を提供しているRobinが発表したレポート「Hybrid Workplace Report」の2022年第3四半期版では、ハイブリッドワーカーのオフィスへの出勤が増加傾向にあることが分かった。
その理由は何だろうか。Robinは、従業員の働き方は季節によって変化するものであり、このことは雇用者が季節に応じてオフィスの運用ポリシーを変える理由になると述べている。
Robinの調査は、同社のサービスを通じて予約された、250万件以上に上るオフィスのデスク利用予約の集計データに基づいたものだ。調査では、オフィスへの出勤率には季節による増減があり、バケーションの時期や主な祝日の時期と連動して、冬季のホリデーシーズンや、夏の始めと終わりに出勤率が低下することが明らかになった。
夏場にはオフィスへの出勤が減り、オフィスは24%しか使用されていなかった。その後、10月には出勤が少し増加し(27~28%)、11月にはさらにオフィスに顔を出す機会が増えたが(31~32%)、クリスマスや年末年始にはオフィスの利用がゼロ近くまで低下したという。またRobinのデータでは、第3四半期のオフィス出勤者数が第2四半期よりも10%増加したことも明らかになった。
Robinの共同創業者Zach Dunn氏は、雇用主は季節ごとのオフィスへの出勤傾向をハイブリッドワークのポリシーに反映させるべきだと述べている。
Dunn氏によれば、現在のハイブリッドワークを前提としたオフィス勤務再開ポリシーは週単位のスケジュールになっていることが多いが、このやり方は従業員の実際のオフィス利用パターンと合わないという。同氏は米ZDNetの取材に対して、企業には従業員の間で連携の必要性が増す繁忙期が存在し、従業員はその時期にオフィスに頻繁に出勤する傾向が高いと述べている。
オフィスが忙しくない時期は、リーダーにとって働き方に関する戦略を見直す絶好の機会であり、この時期は従業員に与える混乱を最小限に抑えられるとともに、生産性や利便性が低い時期に従業員にオフィスに来ることを強制せずに済むという。
職場での働き方は常に変化しており、それに対応してオフィスの使い方のポリシーを柔軟に変えることは良いアイデアだと言えるだろう。さまざまなレポートで示されているように、特定のやり方に固執し、従業員のニーズに応えようとしない企業は、優れた人材を失うリスクを冒すことになる。