2023年の雇用市場–拡大するサイバーセキュリティ、クラウド、コーディングへの需要
今回は「2023年の雇用市場–拡大するサイバーセキュリティ、クラウド、コーディングへの需要」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
デジタルスキルの需要は2022年に大幅に拡大した。テクノロジーを利用してビジネスを変革し、将来に備える企業が増える一方で、これらの目標を達成する能力を持つソフトウェア人材のプールは縮小を続けている。
そのため、企業は雇用の面で大きな難題を抱えることになったが、有能なテクノロジー人材は雇用機会と交渉力という点で非常に有利な立場に立った。
この状況は2023年もほとんど変わらないはずだ。景気後退のリスクにより、採用を延期または凍結してコスト削減や「合理化」に取り組む企業が増えるだろうが、技術者採用への影響は比較的小さいだろう。実際に、不況下にあっても、テクノロジーは(少なくとも今のところは)かなり安全な分野であり続けている。
人材を切望しているセクターの1つがサイバーセキュリティだ。Secureworksの「Boardroom Cybersecurity 2022 Report」によると、世界のサイバーセキュリティ職の欠員は2013年から2021年の間に350%増加し、100万人から350万人になったという。
英サイバーセキュリティ協議会の最高経営責任者(CEO)を務めるSimon Hepburn氏は、英国におけるサイバーセキュリティスキルの需要が特に顕著であり、現在のところ約1万4100件のポジションが埋まっていないと述べた。
Hepburn氏によれば、ビジネスリーダーは景気後退の脅威が心に重くのしかかっているとしても、2023年に熟練のITセキュリティスタッフの採用に出し惜しみをしてはならないという。「組織をサイバー攻撃に対して無防備な状態にすると、業務に支障が生じ、収益の損失を招き、多大な風評被害にさらされることになる」。Hepburn氏は米ZDNETにこう語った。
「激しいインフレと迫り来る景気後退という二重苦に対処しているときに、このようなリスクをとりたいとは思わないだろう」
テクノロジーだけでは問題を解決できないということが、極めて明白になった。
デジタルIDプロバイダーのSetigoで最高戦略責任者(CSO)兼最高情報セキュリティ責任者(CISO)アドバイザーを務めるDavid Mahdi氏は、サイバーセキュリティに対する意識を組織全体の考えに浸透させることができるセキュリティリーダーが必要だと述べた。「従業員を最新のファイアウォールとウイルス対策ソフトウェアで囲い込むことはできるが、職場で自分のオンラインIDの安全を守る方法を教えて初めて、強固なサイバーセキュリティフレームワークの構築が可能になる」とMahdi氏は米ZDNETに語った。
従業員が母親の旧姓にいくつかの数字と特殊文字を付け足した文字列をパスワードとして使用できる時代は終わった。「最高のセキュリティテクノロジーがあっても、従業員が自分自身で継続的に学ばなければ意味がない」とMahdi氏。
「個人レベルで自分の身を守る能力が、一段と重要なスキルになっている」
コーディングの力強い需要は2023年とそれ以降も続く見通しだ。
Randstadが先頃発表したレポートによると、データエンジニアの求人は2018年から2021年の間に116%増加し、コンピューターサイエンティストの求人は72%増加したという。Robert Halfの「2023 Salary Guide」では、特に「C#」「C++」「Angular」「Node.js」「AWS」「Google Cloud Platform」「Azure」の知識を持つ開発者の需要が安定していることが明らかになった。
技術者採用プラットフォームhackajobの人材担当責任者であるCristian Minea氏は、C#と「Java」が同プラットフォームで特に需要の多いスキルであることが分かったと述べた。
hackajobが2022年9月に公開したデータでは、Javaプログラマーへの職業紹介の割合が最も高く、2021年から2022年に市場で採用された人材の15.8%を占めたとされている。2位以下には、C#開発者(15.3%)、DevOpsプロフェッショナル(10.8%)、JavaScriptプログラマー(10.6%)、品質保証技術者(8.9%)が続く。
「過去2年間の当社の統計を見ると、就職した人の間で特に人気の高い技術種はJavaとC#だ。このトレンドが2023年も続くと予想している」。Minea氏は米ZDNETに対してこのように語った。