NEC、DX推進人材の育成プログラム提供–懸念される「リテラシー格差」に対応
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NECは2月1日、DX(デジタルトランスフォーメーション)人材の育成を支援する「NECアカデミー for DX」において、「DX推進人材育成プログラム」の提供を開始すると発表した。同プログラムは、経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が策定した「デジタルスキル標準」(DSS)に対応しており、DXを推進する5種類の人材類型ごとに育成メニューを用意している。
NECでは2019年に人工知能(AI)を社会実装する人材を育成する「NECアカデミー for AI」を開講し、2021年からはAIに加えセキュリティやデザイン思考も扱うNECアカデミー for DXを運営している。
今回提供されるDX推進人材育成プログラムでは、「ビジネス系」としてビジネスアーキテクトとデザイナー、「テクノロジー系」としてデータサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、サイバーセキュリティを育成し、各類型には2~4種類の役割「ロール」がある(図1)。受講企業では一人の従業員が複数のロールを兼ねたり、複数の従業員で一つのロールを担ったりすることも想定される。自社の状況に応じて計15種類のロールから優先的に育成する領域を決め、一部は外注することも考えられるとしている。
同プログラムは、業務の変革やビジネスの創出につながる知見を深め、DXの推進を目指す人々が対象。受講期間は3~6カ月で、1社当たりの価格は受講者が8人の場合1000万円からとしている。
DSSは、全てのビジネスパーソンが身に付けるべき能力やスキル「DXリテラシー標準」(DSS-L)とDXを推進する人材の役割や習得すべきスキル「DX推進スキル標準」(DSS-P)を組み合わせたもの。経済産業省とIPAは2022年3月にDSS-Lを公開し、2022年12月にDSS-Pを策定してDSSのver.1.0を取りまとめた。
今回策定されたDSS-Pでは、5種類の人材類型のほか、全ての人材類型/ロールに共通するスキルの一覧「共通スキルリスト」を定義するとともに、各ロールに求められるスキル項目の重要度を「a~d、z」で示している(図2)。
同標準では、経済産業省が設定したITスキルの指標「ITSS+」のレベル1~7のうち、独力で業務を遂行することが可能であり、後進人材の育成も可能な「レベル4」を想定している。、同日に開催された説明会に登壇したNECのAI・アナリティクス事業統括部 上席データサイエンティストで、NECアカデミー for AIの学長も務める孝忠大輔氏は「これまではITベンダー中心でIT関連の取り組みが行われていたが、レベル4はある程度内製化して自分たちでDXを進められる状態」と説明した。