「人が足りないわけではない」–IIJ、DX人材を発見・育成する新サービス

今回は「「人が足りないわけではない」–IIJ、DX人材を発見・育成する新サービス」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 IIJは9月27日、DX推進の各段階に適した人材を見定め、人員配置の適正化と人材育成を支援する「IIJ DX人材アセスメントソリューション」の提供を発表した。

 同日開催の説明会に登壇したプロフェッショナルサービス第一本部 コンサルティング部 副部長 プリンシパルコンサルタントの中津智史氏は、日頃から企業におけるDXの起案から推進に関わっているという。

 コンサルティング部は「デジタルを活用した独自性・競争力の強化」「システムの最適化による安定性・効率の追求」で取り組みを行っており、前者では顧客のDXの進み具合に応じてデジタル人材の育成やDXの推進支援を提供している。同社は約5年間、製造、建設、小売といった複数の業種に対し、こうした取り組みを行ってきた。

 DX人材アセスメントソリューションは(1)DXに適した人材を見つける、(2)DX推進に向けて人材を育てる、(3)組織ごとに適性のある人材を配置する――という流れで顧客を支援する。同ソリューションはまず、顧客企業の従業員に対し、2種類のウェブテストを実施。テストは、デジタル技術の基礎知識を測る「ITテスト」(全21問)、組織の変革に関わるマインドや特性を見る「DXテスト」(全19問)からなる。

 テスト結果は、AIエンジンとアセスメントレポートで分析・可視化される。AIエンジンは、IIJがコンサルティング事業で蓄積した知見を基に開発し、アセスメントレポートはMicrosoftのビジネスインテリジェンス(BI)ツール「Power BI」を活用して開発した。

 IIJは顧客にアセスメントレポートを提出するとともに、DXの取り組み状況を踏まえてアドバイスを行う。提案内容には(1)人材配置の最適化、(2)同社のコンサルタントによる不足人材の補塡(ほてん)、(3)顧客企業の人材育成――がある(図1)。

 DXを推進するデジタル人材の不足が叫ばれる中、企業ではITスキルと方法論を持つ人材を育成し、DX推進組織を立ち上げる動きが見られるが、そうしたデジタル人材はすぐに真価を発揮できていないのが実情だという。

 企業のDXを支援するIIJも例外ではない。プロジェクトにおける人材のアンマッチ率は43%に上り、そのうち再教育で改善したのは32%、役割の見直しで改善したのは24%だった。アンマッチによる再教育や役割の見直しはプロジェクトに遅延をもたらし、コストの増加や競争力の低下につながる。その結果、遅延にとどまらず、DX自体を中止してしまう企業も散見されるという。

 IIJは、DX人材アセスメントソリューションを自社で利用したところ、アンマッチ率が43%から5%にまで低減した。中津氏は「各社、『人が足りない』と言っているが、人を生かせていない、能力のある人が活躍できる環境を作れていないことの裏返し。われわれも以前は“高度なIT人材をどう育成/獲得するか”という競争の中にいたが、(DX人材アセスメントソリューションにより)体感としては前年度比40%以上、人材不足を解消できている」と自信を見せた。

 DX人材アセスメントソリューションは、DX推進のフェーズを(1)戦略、(2)企画、(3)開発・評価、(4)展開・運営――とする。IIJは「個人のスキルと特性の組み合わせ/濃淡で役割が決まる」という考えのもと、マーケティング理論「イノベーター理論」を採用した。

 「イノベーター(革新者)」は戦略、「アーリーアダプター(初期採用者)」は戦略や企画、「アーリーマジョリティー(初期追随者)」は企画や開発・評価、「レイトマジョリティー(後期追随者)」は開発・評価や展開・運営、「ラガード(遅滞者)」は展開・運営が適しているとする。理想的な特性分布はイノベーターが2.5%、アーリーアダプターが13.5%、アーリーマジョリティーが34%、レイトマジョリティーが34%、ラガードが16%だという(図2)。

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