秋田県仙北市とアステリア、生成AI活用などを発表–人口減少に備えた業務品質向上に
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アステリアは2023年12月28日、秋田県仙北市との協業を強化すると発表した。自治体業務の効率化に向けた生成AIの活用や、DX推進に関する「職員AI活用力向上プログラム」を、2024年から新たに実施する。1月18日には同市のDX推進部門職員を対象にした第1回セミナーも実施する。
仙北市とアステリアは、2016年4月に桜の保全活動とICT導入促進などに関する産業振興について協定を締結した。2017年からは、仙北市の企業版ふるさと納税対象事業の第1号案件として毎年100万円を寄付し、これをもとに「桜に彩られたまちづくり計画」の活動へと発展、提携関係は8年目に入っている。
新たな「職員AI活用力向上プログラム」は、1回当たり約1時間30分を予定し、数回にわたってセミナーを実施する。1回目のセミナーでは、「世界のDX事情」「日本の自治体におけるAI事例」「『ChatGPT』活用における注意事項」「『ChatGPT』の効果的な使い方デモ」などを行う。
総務省と経済産業省が2023年12月21日に「AI事業者ガイドライン案」の概要を公開しており、その中でAI利用者に関する事項が示されている。「職員AI活用力向上プログラム」でも、このガイドライン案を反映しながら、地方自治体における利用に関する解説や注意喚起も行うという。
アステリア 代表取締役社長/CEO(最高経営責任者)の平野洋一郎氏は、これまでの取り組みに加えて、「職員に生成AIの活用力を高めてもらうプログラムを開始する。自治体で生成AIを使っているケースはまだ少ない。仙北市の職員がどんどん生成AIを使え仙北市の力にし、差別化ポイントにし、将来の取り組みにつなげてほしい」と述べた。
生成AIの活用により、人口減少でも「これまで以上のことができる基盤を作ることができる。AIを活用して新たなことができ、新たなものが生まれ、仕事があるという自治体に変わり、外から人が来て住民が増え、関係人口が増加する自治体になってほしい。『AI自治体といえば仙北市だ』と言われる状況にしたい。AI&ノーコードの先進市にしたい」と抱負を語った。
仙北市の田口知明市長は、「職員が減少しても業務量は変わらないのが地方自治体の現状。これが続けば、業務の質の低下や職員の心身の健康面での問題が生じることも想定される。ICTを活用して自治体DXを推進し、職員の負担が減り質の高い行政サービスが提供できることを期待している。ChatGPTをガイドラインに沿った形で導入を進め、一歩進んだ行政運営を進めたい」などと述べた。