Blitzy、長時間大規模推論を行う新エージェント型基盤–開発期間の大幅短縮なるか

今回は「Blitzy、長時間大規模推論を行う新エージェント型基盤–開発期間の大幅短縮なるか」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 エージェント型AIは増加傾向にあり、一部のレポートでは、2025年には25%の企業が(準備ができているかは別として)導入すると予測している。AI企業のBlitzyは、自社のエージェント型AIについて、開発の最終段階を監督する人間の役割は維持しつつ、自律型の能力を持っているとしている。

 マサチューセッツ州に拠点を置く同社は米国時間12月18日、「Blitzy Platform」を発表した。このエージェント型プラットフォームは、「8時間の推論実行で最多30万行のコードを一括構築し、開発期間を数カ月から数日に短縮する」という。同プラットフォームは、製品ロードマップの解釈、ドキュメントの生成、開発者の最終ステップの特定を行い、プロジェクトの複雑さに応じて必要なコードの50~100%を生成する。

 プレスリリースによると、Blitzy Platformは「複数のLLM(大規模言語モデル)を連携させ、8~12時間の『思考時間』を確保する。その間、特定の目的のために構築された数千ものAIエージェントが協力し、計画の立案と構築を経て、技術仕様書に基づいてソフトウェアを検証する」という仕組みで動作する。この時間枠は、Blitzyのエージェントが完全なプロジェクトの構築にかかる時間であり、特定のエンタープライズ製品では最多30万行のコードになる。

 Blitzyは、米ZDNETによる独占インタビューとデモンストレーションで同プラットフォームについて説明し、リポジトリー全体を生成できるとした。最高経営責任者(CEO)のBrian Elliott氏の言葉を借りれば「AIアシスタントが100行から数百行のコードを書くところ、何十万行ものコードを生成する」という。

 Blitzyは、開発者がAIアシスタントを最大限に活用するために必要な学習曲線の短縮を目指している。「われわれは迅速なエンジニアリングを自分たちの手で行い、開発者が日常的に行う作業、例えばドキュメント作成、PRD(製品要件文書)、技術設計などに取り組めるようにした」と、デモンストレーション中に最高技術責任者(CTO)のSid Pardeshi氏は語った。

 「Thinking, Fast and Slow」の著者であるDaniel Kahenman氏は、認知能力を「システム1」「システム2」という2つのカテゴリーに分類し、AIに適用できると考えている。

 システム1では、チャットボットが非常に低遅延でモデルを実行し、数秒で質問に回答するなど、結果を出すスピードを重視している。システム2では、より深い推論を活用し、時間をかけて複雑なタスクを完了させる。Blitzyは、システム2の分野でリードすることを目指しており、開発者が推論に用いるあらゆるモデルを最適化している。

 「われわれは『Claude』や『Llama』、その他の市販モデルなど、市場に出回るあらゆるモデルを(システム2のアプローチが可能な)『o1』のように、考えさせる能力を解き放った。ただし、数秒間だけではない」とPardeshi氏は語った。

 Blitzyの強みは、各モデルのコンテキストウィンドウに基づいて「ソフトウェアプロジェクトの複雑性を推定し、問題を解決する上で適切な数のエージェントを採用する」能力にあると彼は述べた。

 しかし、ZDNETのDavid Gewirtz(コンピューターサイエンスの元教授であり、数十万行のコードを含む商用製品をコーディングした経験を持つ)は、異なる見解を示した。「まだテストしていないが、Blitzyには何かありそうだ。しかし、プログラミング不要のソリューションとは程遠い」と語った。「これは、従来のエンタープライズデータ処理プロジェクトの中間段階における強力なツールとして考えるのが最善だと思う」

 「正しく使えば、導入にかかる時間を大幅に短縮できるかもしれない。しかし、このツールを最大限に活用するには、非常に熟練したコーダーやデザイナーが必要となる」とGewirtzは続けた。

 Blitzy Platformは、開発者が選択したプログラミング言語に応じて必要となるエラー修正作業の軽減にも注力している。「当社は、各言語のサポートを手動で追加した。例えば、パッケージマネージャーを活用し、これらの細かな違いに対応するための『TypeScript』コンパイラーを社内で開発した」とPardeshi氏は説明した。「顧客がコードを受け取る頃には、実行可能な状態になっている」

 TypeScriptとPythonのとPythonのコンパイラーサポートは12月末に利用可能になる予定だ。Blitzyは将来的に、Java、PHP、C#、C++、Android、iOSのサポートも追加することを予定している。

 オンボーディングセッションを予約した後、勤務先のメールアドレスで登録すると、制限付きではあるが無料でBlitzy Platformを試用できる。Blitzyは、月額1000ドルで約60万行のコードと毎週の機能アップデートを含む「Pro」プランの7日間無料トライアルを提供している。法人顧客は、営業担当者に連絡することで、「Blitzyが推論計算能力を拡大する際、限定グループに参加」できる。

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