日本企業の業務アプリ利用が急成長、セキュリティ対策も進化–Okta年次調査
今回は「日本企業の業務アプリ利用が急成長、セキュリティ対策も進化–Okta年次調査」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
アイデンティティー管理サービスを提供するOkta Japanは、年次調査レポート「Businesses at Work 2025」を発表した。この調査は、世界中のOktaユーザーの匿名化データを分析し、業務アプリの利用動向を明らかにしたもの。
同レポートによると、世界全体の平均導入アプリ数は101個と、前年比9%増加したという。特に日本は、前年比31%増の46個と、世界で最も高い成長率を記録した。企業規模別に見ると、従業員数2000人以上の大企業で導入されているアプリ数は平均247個で、従業員数2000人未満の中小企業では平均71個だった。
この調査は、数千の企業、アプリケーション、ITインフラストラクチャー統合のネットワークからの匿名化データや、世界中の国々からの数百万に及ぶ毎日の認証と認可のデータを使用している。
顧客数別の全体ランキングでは、「Palo Alto Networks」が新たに14位にランクイン。「スタートアップ企業」では、「Amazon Web Services」(AWS)が「Google Workspace」を抜き1位となり、「Slack」が「Microsoft 365」を抜き3位に浮上した。「Fortune 500企業」では、「GitHub」、Palo Alto Networks、Google Workspaceがそれぞれ順位を上げた。
日本国内では、GitHubが2024年の9位から8位へ上昇。GitHubは国内で最も成長率の高いアプリとなり、25%の成長率を記録した。「Box」(5位)と「Netskope」(10位)は2024年に引き続き上位10位内にランクインしており、これらはグローバルのランキングには見られない日本独自の傾向だという。
最も急成長したアプリでは、データコンプライアンスアプリ「Vanta」が2年連続で1位を維持。「Drata」も8位にランクインした。パスワード管理アプリ「Bitwarden」、法人向け出張サービスに注力している「Uber」、調達ツール「Zip」、クラウド基盤「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)が新たにランクインした。「Okta」ユーザーにおけるMicrosoft 365利用者のベストオブブリードのアプリ併用率は、AWSが50%、Google Workspaceが48%、Slackが40%と、いずれも増加傾向にある。
最も利用されているセキュリティツールは仮想専用通信網(VPN)/ファイアウォールで、Oktaユーザーの過半数が導入済みだった。国内でも同様に、VPN/ファイアウォールの成長率が最も高く、2024年比32%の成長率となった。データコンプライアンスツールの利用者はまだ少ないものの、特に北米では高い成長率を示しているという。カナダでは2024年比63%、米国では46%の成長率を記録し、全体では50%の成長率となった。
多要素認証(MFA)の採用傾向では、フィッシング耐性のある認証要素へのシフトが加速しており、パスワードレス認証ソリューション「Okta FastPass」は52%増、セキュリティキーと生体認証は16%増となった。一方、ショートメッセージサービス(SMS)やボイスコールなどの電話ベース認証要素は14%減と、大きく減少した。
このほか、Okta FastPass認証件数は、2024年比377%増加した。国別では、フランスがトップ、米国が2番目に高く、日本は3番目だが、生体認証の採用率は他国に比べて最も低い結果となった。