SUSE、「Rancher Desktop 1.0.0」リリース–デスクトップで「Kubernetes」を管理可能

今回は「SUSE、「Rancher Desktop 1.0.0」リリース–デスクトップで「Kubernetes」を管理可能」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 「Kubernetes」ユーザーであればご存じのように、「Rancher」はさまざまなインフラを横断して複数のKubernetesクラスターを実行、管理するための完全なソフトウェアスタックとして人気を集めている。そして今回、Linuxおよびクラウド分野の大手であるSUSEは、Rancher Labsの買収以降初となる新プログラムとして、「Rancher Desktop 1.0.0」をリリースしている。

 「Rancher Desktop」は、Kubernetesコンテナー管理の学習や試行、テストを可能にするオープンソースのプログラムだ。このプログラムは現在、「M1」プロセッサーあるいはIntel製プロセッサーを搭載している「Mac」、「Windows」マシン(「Windows Subsystem for Linux:WSL」が必要)、Linuxマシンで稼働する。

 これは、「Node.js」を活用した「Electron」アプリケーションであるため、多くのプラットフォームで実行可能だ。その主なビジネスロジックは「TypeScript」と「JavaScript」で記述されている。また実行時には、プラットフォームとしての機能を提供するために複数のプログラムを活用している。こういったプログラムには「K3s」や「kubectl」「nerdctl」「QEMU」、WSLが含まれている。

 もちろん、各OSでこれらのコンポーネントすべてが必要とされているわけではない。例えばWSLは、そもそも「macOS」やLinuxで必要ない。

 ソースコードからプログラムをビルドする際、「Node v16」の使用が推奨されている。Windowsの場合には、「Go」も必要となる。またLinuxの場合には、実行時にQEMUが必要となる。

 これにより、Rancher Desktopでは以下の機能が利用可能になる。

 要するに、これらの機能によって特定のKubernetesを本番環境で試す前にローカル環境でテストできるようになるということだ。

 Rancher Desktopでは、コンテナーエンジンとして「containerd」と「dockerd」のどちらを使用するのかを、外部インターフェースに影響を与えることなく内部的に決定できる。nerdctlを使うか「Docker」のコマンドラインインターフェース(CLI)を使う際に自らで決定できるのだ。これらのCLIによって、コンテナーイメージをビルド、プッシュ、プルし、コンテナーを実行することができる。

 これらのツールでビルドしたイメージは、レジストリーからプッシュ/プルする必要なく、Kubernetes上で直接実行することができる。また、dockerdのランタイムを選択した場合、他のツールが使用するためのDockerソケットが利用可能になる。これにより、Dockerソケットと直接通信する、「k3d」といったツールが利用できるようになる。

 プログラムは1.0リリースとされているが、まだ初期段階にある。SUSE Rancherチームは今後、機能やバグの修正などに関わる安定したリリースのプロセスを提供することを約束している。これには、想定されたスケジュールでバグを修正する定期的なパッチリリースが含まれる。チームは、機能リリースに含まれる小規模な機能や、より大型の問題にも活発に取り組んでいる。例えば、シンプルなものでは、VPNに接続する際のネットワークサポートの改善などだ。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
【コラム】米国の低所得者ブロードバンド支援はLifeline Programの再構築で改革せよ
パブリック / ダイバーシティ
2021-04-20 06:23
顧客エンゲージメントのノウハウを可視化しアクションを提案する営業支援SaaSのMagic Momentが6.6億円調達
ネットサービス
2021-04-14 18:51
スペインがデリバリープラットフォームの配達員を従業員と区分する労働改革に合意
シェアリングエコノミー
2021-03-15 11:50
マイクロソフトとオラクル、国内での「Oracle Database Service for Azure」の展開を促進
IT関連
2023-02-09 11:04
基幹システムのクラウド移行に向けた「内製化」という表現は適切か
IT関連
2022-06-24 22:49
SAPジャパン、生成AIアプリの開発を支援する「SAP Build Code」「AI Foundation」など発表
IT関連
2023-11-30 01:19
freee、「freee経理」を提供–インボイス制度に既存の会計ソフトを使いながら対応
IT関連
2022-08-10 07:03
今週の記事ランキング(2021.4.18〜4.22)
IT関連
2021-04-24 02:44
Google Pixel、最新アップデートで通話中に返事を入力できる機能など搭載
IT関連
2022-03-09 09:52
日立造船、SAP ERPを「S/4HANA」に更新完了–アドオンも削減
IT関連
2023-02-18 18:17
医療機関用災害対策システム「Smart:DR」を手がけるSmart119が災害時の病院初期対応アプリを公開
ヘルステック
2021-07-16 06:55
クアルコム、オンデバイスAI開発者向けライブラリー「AI Hub」を公開
IT関連
2024-02-29 20:37
ゲーム的アプローチでギターやピアノ、歌などの音楽教育をもっと身近にするYousicianが30.6億円調達
EdTech
2021-05-03 04:58
ローコード開発テクノロジー市場の成長続く–ガートナー
IT関連
2021-02-19 01:07