IBM、「GraphQL」API構築支援企業StepZenを買収
今回は「IBM、「GraphQL」API構築支援企業StepZenを買収」についてご紹介します。
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IBMがStepZenを買収した。StepZenは、「GraphQL」APIの開発と、「REST」APIを利用するツールの性能向上を容易にすることを目指している企業だ。
GraphQLは、Facebookが開発して2015年にオープンソース化したクエリー言語だ。現在、The Linux Foundation傘下のGraphQL FoundationがサポートしているGraphQLは人気が高まっており、グラフベースのプログラミングを介したサービス連携で、REST APIに代わる人気の選択肢になった。
IBMが2023年に入って初めて買収したStepZenは、API管理サービス「IBM API Connect」のようなAPIサービスを強化する。IBMの元社員によって創設されたStepZenが開発したGraphQLサーバーは、開発者がより少ないコードでGraphQL APIを作成するのに役立つ。
「IBMオートメーション」および製品管理担当バイスプレジデントであるBill Lobig氏は米ZDNetに対し、GraphQLは、企業が多様なITインフラにまたがるアプリケーションのデータにアクセスするのに役立っていると語った。開発者に好まれているのは、RESTより効率的にデータを取得できるからだ。
「GraphQLがREST APIの代替や補完として勢いを得ているのは、1つのAPIエンドポイントを通じて複数ソースから使いたいデータを返してくれる宣言的データフェッチングを可能にするからだ。きわめて特殊なデータセットや複数のソースから拾ってまとめなければならないデータをアプリケーションが必要とするユースケースには、理想的だ」(Lobig氏)
また、同氏は次のように語った。「現代のアプリケーション開発を取り巻く問題の1つは、アプリケーションをデプロイして実行する場の選択肢(オンプレミス、クラウド、ハイブリッドクラウドモデルの採用)が非常に多く、データ構造のモデルやホスティングのオプション(例えば、トランザクション、データウェアハウス、データレイク、データレイクハウス)がさまざまであることだ」
「こうした多様な分散型環境でデータやアプリケーションのエコシステムにアクセスする複雑さに企業が対応するのに役立つ1つの傾向が、GraphQLで普及したグラフベースプログラミングだ」(Lobig氏)
「2022 State of GraphQL」調査によると、GraphQLバックエンドの記述で最も人気が高い言語は「TypeScript」と「JavaScript」だが、「Go」「Python」「Java」「Ruby」「PHP」「Rust」「Elixir」「Kotlin」を使う開発者もいる。