AWSがLinux関連OSSを特許リスクから守る「Open Invention Network」に加盟。全特許をパテントプールに提供すると表明
今回は「AWSがLinux関連OSSを特許リスクから守る「Open Invention Network」に加盟。全特許をパテントプールに提供すると表明」についてご紹介します。
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本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Amazon Web Servicesは、Linux関連のオープンソースを特許リスクから保護する「Open Invention Network」への加盟を発表し、同社の持つ特許全てをOpen Invention Networkのパテントプールに提供すると発表しました(AWSの発表、OINの発表)。
Today we are excited to announce that Amazon has joined the Open Invention Network. AWS looks forward to working with OIN, its members, and the broader #opensource community to further protect Linux and other open source tech. Read the blog from @ke4qqq https://t.co/8KhqujWKuV pic.twitter.com/ehW0aalGxi
— AWS Open Source (@AWSOpen) December 6, 2022
Open Invention NetworkはLinuxやLinuxに関連するオープンソースソフトウェアを特許リスクから保護することにより、オープンなイノベーションを推進することを目的とした団体です。
同団体に加盟する組織や個人はLinuxやLinuxに関連するオープンソースソフトウェアに対する特許を主張しないことに同意し、それによって同団体が所有する特許群(パテントプール)を特許侵害で訴えられることなくロイヤリティフリーで利用できるようになります。
同団体はもともと、特許侵害で何度か訴えられたことがあるLinuxや関連オープンソースソフトウェアを守るためにIBM、Noell、Red Hat、Sonyらが設立し、その後オラクル、マイクロソフト、Googleなども加盟。現在では主要なIT企業だけでなく、さまざまな産業から3600社以上が加盟しています。
保護対象となるソフトウェアもLinux、Apache、MySQL、PostgreSQL、Perl、Python、Eclipse、.NETを始め3700種類以上へ広がっており、多くの企業が関連する特許が同団体に提供されたことで、同団体が所有する特許は270万件以上となっています。
AWSは、Open Invention Networkに未加盟だった代表的な大手IT企業の1つでした(ちなみに現時点でAppleの名前が名簿に見当たりません)。同社は今回の加盟の発表と同時に、同社が保有する全特許をOpen Invention Networkのパテントプールへ提供することも発表しました。
AWSはこうしたオープンソースの団体や標準化団体への加盟に消極的な企業です。今回の同団体への加盟が大手IT企業としてほぼ最後発であったことも、それを示しています。
しかし最近はその姿勢にも変化が見られ、少しずつ団体への加盟が増えています。同社のオープンソースに対する姿勢や戦略が変わってきているのかもしれません。